転スラ!!〜異国転生物語〜

過去 ページ17

私は施設の暮らしだった

父は私が小さい時に事故で亡くなった

愛人の女と一緒に·····

私には1歳年上の義理の兄がいた

若い母は女手1つで私たち兄妹を養っていた

でも····ある朝
目が覚めると·····家には私以外誰もいなかった·····

次の日になっても·····

また次の日になっても·····

何日経っても·····

帰って来なかった·····

私は小さいながらもその数日間を生きていた

何故母がいなくなったのかは分からない

何故兄だけを連れて行ったのかもわからない

何か大変なことが起こっているに違いない

そう自分に言い聞かせていた

ある日近所に住んでいる人が私の家の異変に気づいたらしい

誰の出入りも無くなり

回覧板も放置

ポストにはチラシが無造作に詰め込まれている

その人は事件性を感じて警察に通報した

私はそのまま保護された

そして今まで施設で過ごした

数年後､母と兄は死亡したとされ私の元には生命保険の大金が

まぁ就職するまでの間､銀行にそれは預けていたんだけど

学校では友達が出来た

蒼と涼香

すごく優しい子達だった

大抵の子は私に同情してよそよそしかった

でも2人はそんなことを気にせずに仲良くしてくれた

今思えば初めての友達だったかもしれない

そしてあの日·····

私は死んだ

『·····はい!!ここまでが私の経緯だよ
次はリムルの番』

「·····あぁ」

リムルはいい人だ

何も聞かないでくれている

私はなんとなく嬉しくなった

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