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( 自慢の指揮官 ) ページ42

your side




「失礼します。」


ノックして、重い扉を開ける。



中には、栗山監督と卓、ファイターズのお偉い様。


金本監督と広報部長さん、取締役さん、それから先輩トレーナーさん。




卓の横に腰掛ける。





「中島、」



「はい」



「Aの職を奪ってでも、Aを幸せにする気はあるんか?」



「……はい。」



「そうなんか、なら認めるしかないのぉ、


球団としては、Aを手放すのは惜しいが、


Aが家庭に入りたい言うんなら、」



「え?

Aが退団すると言ったんですか?」




「ん?違うんか?」




「……いや、私は何も聞いてません。」









「…どういうことじゃ。嘘ついたんか!」


金本監督がぎっとタイガース側の職員さんを睨む。




「……っ、それが球団の意向です。


伝統のある球団を守るためには、そうするほか、」








「チームのために尽くしてくれる裏方さん1人、守れんで、


球団の名誉なんか守れるか!


それを守ることになんの意味があるんじゃ!


わしは、Aが退団したいゆうまで、手放すつもりはないど。」







「っしかし!上が決めたことですっ!」




「じゃけぇ、なんじゃ。


こいつのおかげでチームの環境が良くなっとるのは明確じゃろう、


わしらが、Aのことを必要としとる、


これに敵う、理由があるかいの、」





「…っ!!!」




「上にはわしが言っちょく。


Aの職はそのまま、今まで通りで、



ファイターズとタイガース同日に、2人の婚約を発表する。」







「「っ!!!!!」」






「か、監督っ」



「A、心配せんでもええけぇ笑


伝統あるとかないとか、気にせんでええけぇの。



選手はお前の働きっぷりを見とるし、わかっとるけぇ。



勝つために、お前が必要なんじゃ。


まだまだやめられても困るけぇの笑」



「……ありがとうございます。」


卓が、深く頭を下げたのにつられて私も頭を下げる。



「中島、しばらくA借りるの笑」



「、はい。お預けします。」





ああ、こんなに嬉しいことはない、



指揮官から、あんな言葉をもらえるなんて。



もう、私、死んじゃってもいいくらい、

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作者名:璃央 | 作成日時:2017年8月13日 16時

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