仕事_109 ページ13
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真っ直ぐ突き出された筆架叉を身をかえして避け、その腕を掴んで勢いのままに投げ飛ばす。
手をついて着地したひのとは苛立たしげに武器を横一文字に薙ぎ払った。
ひのと「失せろ…！」
生じた霊力の突風が砂や雪が巻き上げる。
白煙に包まれた山姥切がふっと体を沈めた。視界の隅で筆架叉がきらめき、耳のすぐそばで風が唸る。
互いの双眸がかち合った。
そう思った半瞬後には飛び退き、繰り出された斬撃を避ける。
そうやって肉迫してきたひのとの攻撃を何度もかいくぐりながら、山姥切は彼をAに近づけないように行く先をさえぎった。
『……』
Aは二人から目を離さないように、少しずつ距離をあける。
ある程度離れたら一気に駆け出すつもりで。
ひのと「……！」
徐々に体力が落ちていたのか、ひのとの動きが一瞬鈍った。
山姥切はその隙をついて相手の左手を勢いよく蹴り上げる。筆架叉が宙を舞い、ひのとの遥か後ろに転がった。
空いた左の手首を捕らえ、背中で締め上げようと体を反転させる。
『《＿＿＿＿
破壊音とともに爆裂が地面を駆け抜ける。
そして彼女の言霊は見事ひのとの足場を直撃し、彼がぐわりと大きくよろめいた。
＿＿だが、彼の背後に回った山姥切の均衡も同じように崩れた。
山姥切「っ…！」
その拍子にひのとは相手の腕から逃れて体勢を立て直し、残った筆架叉を振りかざす。
山姥切の首が傾く先に、筆架叉の先端が待ち構えていた。
『山姥切＿＿＿＿＿っ！』
悲鳴にも似た叫びが空をつんざく。
山姥切の
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作者名：葛の葉 | 作成日時：2018年12月16日 16時
