いつか王子さまが 4 ページ23
けれどその日からどうしても神ちゃんを意識してしまう。
それから暫くして僕たちは新しいグループを組むことになった。
皮肉な事にメンバーの中には神ちゃんも居る。
僕は…さり気なく神ちゃんに気づかれないように今までとは違う距離感を保っていった。
そしてだんだんと距離を置いていった。
僕の行動なんて神ちゃんから見れば、ありがちな思春期の男の子のそれだったらしく不審には思われなかった。
けど…時折振り向くと神ちゃんがこちらを見ていることが多くなり、僕はそんな神ちゃんと目が合うたびに神ちゃんが安心できるような笑顔を作る。
そうすると決まってはにかんだような可愛らしい笑顔が帰ってくる…その度に僕は胸が高鳴って…苦しくなって神ちゃんの事を抱きしめたくなった。
…これが何の感情なのか、この時はまだわからなかったけれど…僕はその感情をひた隠しにして、普段通りに に神ちゃんと会話を交わして…また他のJrの輪に戻ってゆく。
この頃には神ちゃんも他のJrと段々と打ち解けて話をするようになっていて…僕との距離は以前と違ってそれ程近いものでは無くなっていた。
そんなちょうど良い距離を保ちながらレッスンにあけくれ、季節は何度も繰り返していった。
「望…今年のカウコン見に来いへん?」
そんないつもの年末風景に、珍しく照史くんからのお誘いがあった…何をする予定もなかった僕は二つ返事でOKを出した。
「珍しいな…照史くんからのお誘いとか」
僕の茶化すような返事に一瞬暗い顔を見せた照史くん…なんやの?
「お前も来年で18やからな、最後の見学楽しむとええわ」
そっか…18か…上手く行けば来年からステージの上に立てるんやな。
18歳やったら十分な大人やろ?
18歳やったら自分で自分の責任くらいとれる位にはなっとらんとアカンな。
そうしたら…神ちゃんは21歳。
21歳になる神ちゃんはどんなに素敵になっているんやろう…。
童顔の彼は見た目には自分よりも幼く見える…けど、毎年毎年追い付けない年齢差にもどかしさを覚えているのも事実やった。
早く大人になりたいのに…。
この後…照史くん達について行った部屋で…早く一人前になりたかった僕にホンマにビックリするような出来事が起きた。
まさかの…デビューやって…。
それも照史くん淳太くんシゲ…それと僕の四人でデビューだなんて…。
待ちに待ったデビューの文字は嬉しくて、天にも昇るような気持ちのはずやのに…。
この時の僕は…素直に喜べなかった…。
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rik(プロフ) - なで肩笑窪ちゃんさん» すごく返事遅れてますねすみません。設定のページの1番さ下の方のR18の規制を外せば読めると思います。18歳以上でしたら! (2019年8月18日 22時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
なで肩笑窪ちゃん(プロフ) - 可愛い詰め合わせはどーやったら読めますか? (2019年5月17日 22時) (レス) id: c89a82c1eb (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - ちょろびんさん» いつも読んでくださってありがとうございます!Twitterの方なんですがフォローして下さるそうでありがとうございます!一応鍵垢のみフォロー許可を出しております、デリケートなジャンルなので怖々やってますので!よろしくお願いします!! (2019年5月16日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ちょろびん(プロフ) - こんにちは!いつも更新を毎回楽しみにしています!Twitterでも楽しめたらと思いTwitterのフォローしました! よろしくお願いします! (2019年5月15日 20時) (レス) id: 4183493b76 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - yukiさん» コメントありがとうございます!ラブラブりゅかみ!いつも、目指しているのでがんばります!よく横道に逸れますが生暖かい目で見守ってあげてやって下さい。 (2018年4月24日 20時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rik | 作成日時:2018年3月30日 18時