よくいる転生者はヤバい学園に転校した【男主】 (ページ1)

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プロローグページ1

転生者なんてのはよくいる。

　転生者っていうのはいくつも存在する世界のバランスを維持するための存在らしい。どういう理由や原理かは知らんけど。

　転生者の使命は様々で魔王倒したり、とある国を窮地から救ったり、だけどただ生きてればそれでいいことがほとんどだそうだ。

　俺もその一人でただ生きてればいい、それだけのために俺は転生者にさせられる。転生ってのは決定事項だったからいいが、転生者になるのは嫌だった。でもまあ閻魔大王の決定したことに逆らえる訳ないよね。

　元々は別の人が行くはずだったが、本来転生者にする予定だった人はどうもギリギリ地獄行きになったそうだ。俺もまあお咎めなしだっただけで天国行きでないから何にも言えないけど……。

　ともかく俺は転生者になった。知らない人が両親になり、まったく知らない小学校に通って前世とは別の親友が出来た。

　そんな一般的な転生者として人生をなんとなーく謳歌(おうか)していた俺はすっかり忘れていた。

　転生者は大抵運命力が強いことを……。

「史郎、実は話すことがあるんだ……」
「なんだよ改まって」
「実はね、お父さん転勤することになったの」
「……へぇ」

　まあ転勤なんて普通によくある。前世と違って現時点でスマホあるしこの時点では少し寂しいくらいにしか思わなかった。

「それでお前が転校する学校はな」
「どこ? あんま変なとこは嫌だぞ」
「…………夜写辺学園」
「は?」
「私立夜写辺学園だ」

　どういう訳か実況が結構好きだった俺は『ようつべ』なる学園に行くこととなったのだ。