ヌナを癒す会、始めました 4【SVT】

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SC side






はっと目が覚めた。

反射神経というか、なぜかびくりと体が起きる。





『うっわ、……び、びっくりした。』






そこにいたのはAだった。

……やべ。俺倒れたんだっけ。忘れてた。
思い出して、冷たい額に触れる。冷えピタ。変えようとしていたらしい。




「…わり、……誰が運んだ？」

『え、私だけど。あ、途中からミンギュが。』

「…あ、階段からミンギュが運んできてくれたのか。ということはお前俺のこと引きずったな？」

『ちげーよ、私が階段全部お前抱えて登ったんだよぶん殴るぞ』






と、スポーツドリンクを渡される。


ひんやり。冷たい感覚が手から伝わった。







「…………は？」







聞き流そうとした言葉にそのまま停止。

…俺のこと抱えて……Aが階段全部……は？




『やー、本当だからな！私があの長い階段全部運んだんだからな！』

「う、嘘つけ！どうせミンギュだろ！！」

『なんだとぉ！？ミンギュに聞けってんだ！！これでもお前の相棒だ馬鹿野郎！！！』





…う、うわ。

なんか。今の、めっちゃドキドキした。





え、本当にコイツが俺のこと運んだの？


…いやいや……俺のこと？男だぜ？筋肉多いし？重くね？




確かにAはゴリラと似てる人間だけど……え、だって…え？








『私のこと舐めんなよ。これでもお前の相棒背負ってんだわ。』






うざったらしい表情で言うA。




マジモンのゴリラかよ。



なんだよ。

俺の相棒だからって、なんだよ。









「…………ばか。」







死ぬほど嬉しいじゃん、ばか。

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