ヌナを癒す会、始めました 4【SVT】

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SC side






やけに視界がぼやっとした。

頭がガンガンする。

…クーラーガンガンの部屋でアイス食いまくってたから夏風邪でも引いたか。やっちまった、と頭を抱える。今日はテレビの収録だ。馬鹿すぎる。



冷や汗が滲む。

何でこんな時に。






『スンチョル〜、もう行くってよ』

「…え、あ、うん。」

『ぼーっとしてたら私がお前の出番奪っちゃうぞ☆』

「うっせえしね…」





頭痛い。行ってしまったAに慌ててついていく。


熱い。体が熱い。隣に座っていたジュンに「ヒョン暑いの？」って言われた。
下がるクーラーに死ねと言いたくなる。勘弁してくれ。

車から降りて、歩いた瞬間にぐわんと視界が揺れた。

あぶねーってAに支えてもらって。好きなやつに守ってもらうとあるダサすぎる、なんて思う。






DK「ヒョン、」

「…ん？」

DK「えっと…大丈夫？」



「うん、全然平気だけど。」





風邪でメンバーに頼るとか、リーダーとして情けない。

熱があるのは自覚済みだが、アイドルがそれを耐えなくてどうする。メンバーからも心配されるなんて、リーダーとしてなってない。






テレビの収録の休憩時間。


吐き気にトイレに駆け込んで、あまりの顔色の悪さに肩が下がる。
怠い。熱い。寝たい。この三拍子に尽きる。







水飲んで誤魔化すしかない、と自販機まで歩く。







『あれ、スンチョル。』

「…こんな所にいたのかよ、」

『喉乾いたからね。なんか奢ってくれ。』

「ぶっ殺すぞお前。」





外は暑い。

夏は、暑い。









「……あ、無理」








その時、自分の体調の悪さがピークに達したのが分かった。








『_______！？』







ぼんやり、Aの声が耳に入るが、聞き取れなかった。



体の力が一気に抜けたのを感じたその瞬間、ブツッと記憶が途切れた。

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