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『ッ...!』


思い出した。
焦りで全く考える時間もなかった為、今になって、重大な事だと気づいた。





最終選別の間、いつも何処かに死体があった。

手や足の指、目玉、無惨に突き刺さった刀。

まるで、見せ物のように転がっていた。




彼、彼女達は、師範の元に帰るのだろうか。

何人の人がここで命を落として行ったのだろうか。
俺が、一分、いや、一秒でも早く来ていれば、
助かった命もあっただろうか。



結局、俺は、俺を守った。
誰かを救ってなんかない。


言ってしまえば、全員そうなのかもしれない。


要らない隊員を落とす。

鬼殺隊は、ふるいにかけられている。

ここで生き残ったからなんだ。

鬼を斬ったからってなんだ。

人を守らなきゃ意味などないだろう。







「おかえりなさいませ。」

「おめでとうございます。
ご無事で何よりです。」


周りは、二人。

俺が助けたあの子は居なかった。


あれだけ子供がいたのにたったの三人。


「まずは、隊服を支給させていただきます。」

「身体の寸法を測り、その後は階級を刻ませていただきます。」

「階級は、十段階ございます。
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」

「今現在皆様は、一番下の癸でございます。」


「刀は、本日中に玉鋼を選んでいただき、
刀が出来上がるまで、十日から十五日となります。」

「さらに今からは、鎹鴉をつけさせていただきます。」


パンッパン!



『...鴉...と言うか...鶻(ハヤブサ)?』


「では、あちらから、刀を造る鋼を選んでくださいませ。」



「鬼を滅殺し、己の身を守る、刀の鋼は」


「御自身で、選ぶのです。」




そう言って、台の前に立たされる。

正直に言う。





どれも同じ。




どう...しようか...。



目を閉じて、心を開く。

師範に教えてもらったこと。









『これだ...。』

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黒孤 - この作品面白いですね!!狼と夢主ちゃんは一緒に行動しないんですか?僕一緒行動すると思ってました。更新頑張ってください!! (2019年10月17日 21時) (レス) id: d64dd6f51c (このIDを非表示/違反報告)
banana(プロフ) - 皆様!読んで下さり、誠にありがとうございます!感想を見てニヤニヤしているキモい作者ですが、これからも頑張りますので、宜しく御願いします! (2019年10月16日 15時) (レス) id: d3e0ea658a (このIDを非表示/違反報告)
狂狐(プロフ) - 今日見つけたんすけど一瞬にしてこの作品に惚れました!文才なととても凄いと思います!更新頑張ってください!応援して (2019年10月14日 13時) (レス) id: 8ba41bb7e5 (このIDを非表示/違反報告)
麻里 - これ、好き。更新、頑張って下さい (2019年10月6日 18時) (レス) id: c144890f71 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬。 - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい。 (2019年10月4日 14時) (レス) id: 954f1fe671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:banana | 作成日時:2019年9月8日 16時

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