立花彩の片割れ (ページ10)

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彩side

藍｢…あ、何処がいい？
私、病院の外出たの初めてだからどこに何があるのか全然知らなくて…｣

彩｢え！決めてなかったの？
てか、病院って…｣

藍｢うん。ちょっと色々と事情があってね。
大事なことだから彩に話ときたいんだ。2人で。｣

は、はぁ…

うーん場所は駅の近くにある個室カフェで良いかな？

てか、やっぱ着替えたいな…

塾休むことはお母さんに内緒だから、

着替えてお弁当取らないとお母さんが心配して塾や学校に電話をかけるかもしれない。

それで塾側から今日はお休みの連絡が入っていますが、なんて言われたらどうしよう。

それに、藍に勉強教えてもらうんだったら教材とかないと意味無いし。

彩｢ねぇ藍、やっぱ着替えてきていいかな？
お母さんには塾行ったフリしとかないとダメだし。
それに、勉強教えてもらうんだったら教材とかがないとだめでょ？｣

藍｢あ、確かにそうだね！じゃ、着替えて、教材とか持ってきて！｣

彩｢うん！｣

私は急いでいるフリをして家に入った。

時間的に塾に遅れそうな時間だったから。

彩母｢彩！遅いじゃない！塾に遅刻するわよ！｣

彩｢ごめん！知り合いと出くわしてちょっと喋りすぎちゃったの！急ぐ！｣

別に言い訳しなくても良かったんだけど、何だかするすると言葉が出てきた。

私は今までで1番早いんじゃないかと思うくらい早く着替えて、お弁当と秀明のバックを持って玄関へ。

彩｢行ってきます！｣

塾には行かないけどね。

そう思いながら家を出た。

藍｢おぉ。早いねぇ。｣

だって頑張ったもん。

藍｢でさ…彩はどこべ話すのがベストだと思う？｣

私はさっき考えていたことを口にする。

彩｢駅の近くの個室カフェはどう？｣

すると藍は何故か目を輝かせる。

はて？

藍｢か、カフェ？！嘘！あれでしょ？あの、なんとか映えするところでしょ？！あの黒いつぶつぶ入ったミルクティーあるところでしょ？！しかも個室とか！最高！｣

あぁ、病院？にいたんだっけ？よく知らないけど。

なんとか映えじゃなくてインスタ映えね？

黒いつぶつぶ入ったミルクティーじゃなくてタピオカミルクティーね？

藍｢ささ！行こ行こ！彩案内して！｣

いや、案内するけどさぁ…