立花彩の片割れ

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彩side

私は電車に乗って考えはじめた。




KZは退団したくない。


一時的に退団ならいいけど、そんな事出来るだろうか。


しかも理由、言えないし。


理由言えないって言ったら絶対黒木君あたりが探ってくるし。



藍(彩ー！おはよー！)


わわっ！


彩(お、おはよう…
どうしたの急に…)


藍(ん？おはよーって言いたかっただけ。
てか彩、元気ないけど大丈夫？)


鋭いなぁ。


彩(ん。ちょっとね。色々あって。)


藍(何迷ってるのかな？
言ってよ。何でもいいから。)


鋭い。鋭すぎる。

隠してもしょうがないと思った。


彩(今日お母さんから電話があってさ。

昨日藍が話した事、誰にも言わないでって釘さされたの。

もし探るような友達がいたら後継者発表まで一時的でいいから、縁を切って欲しいって。)


藍(それで、探るような友達がいると。)


彩(そゆこと。

私、小学校の時から探偵チーム組んでたんだ。KZっていう。)


藍(ありゃりゃ。

そりゃ探られちゃうねぇ。)


彩(そうなんだよね。


だけど退団したくないし、

理由話せないから一時的に退団も無理だし、

退団するなら今しないと探ってくるし。)


藍(ん。退団するなら今だよね)


彩(つまり私、母親からのお願いを取るか、仲間を取るかで迫られてしまったんです！)←


藍(何その悲劇のヒロインみたいな言い方。

１回退団して、もしリーダーが許したらもっかい入るとかダメ？

あ、彩がリーダーだったり？)


彩(私はリーダーじゃ無いよ。書記。

うーん…)


駅に着いたから、電車を下りて学校に向かう。


彩(皆を…信じてみようかな。)


藍(学校と塾は？)


彩(学校は…
東朋に編入試験受ける。
塾は変えない。関わらなければいいから。)


東朋は、私の第1志望の学校だった。

けど落ちて、今の浜田に通ってるんだ。

チャンスがあるとしたら、今だ。

翼だって、筑駒に落ちたけど、開成に編入試験受けて、開成に行ったんだから。

私だって、頑張らないと。


藍(彩…キッパリだね。
頑張って。って言うより頑張ろうかな。
私も東朋受けるから。)


彩(うん。頑張ろ。もう大丈夫。ありがとう。)


藍(はーい)


脳内会話が終わると、もう校門のすぐ近くに来ていた。

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