親友が同級生にビンタをしていた【呪術廻戦】

真相 ページ2

「なぁ、どうするんだよこれ」

「どうもこうも……報告するしかないでしょ」


私は目の前の『私』を見つめて、ため息を溢す。


今日は悟と一級呪霊を祓う任務があった。
二人して余裕余裕とふざけて挑んだ結果がこのざまである。

あれ絶対一級じゃない。
特級だろ。

はぁぁぁぁぁぁ。まぁふざけてた私たちが悪いんだけどさぁ。これはないって。

私は自分の体を見下ろし、それから目の前の『私』を見る。

私の顔でそんな顔しないでくれ。不細工すぎる。

「女子って大変だな。足スッゲー、スースーする」

「私の体だからその顔やめて。」

「うっわ、俺が私って言ってんのキモ」

「お互い様だバカ……」


悟と身体が入れ替わるなんて…………。
絶対傑たちにからかわれるやつじゃーん。もうなんなの？？？ついてない。


「とりあえず学長に報告しよう」

「賛成」


私はポケットに突っ込み悟の携帯を取り出す。今、自然に取り出してしまったが、これいいのか？他人の携帯を見るのは気が引けるんだが。

「悟、携帯見てもいい？」

「あ？速く連絡しろよ」

あーはいはい！見てもいいのね！！見るからね！！
私はパッと携帯を開き、学長に電話をする。
三回コールしたあとに学長は出た。

「もしもし？」

『悟か？どうした』

「あー、実は………」


あ、れ？
声がでない？
ハクハクと口を動かしてみるが、言葉がでない。まさか、この呪い精神を入れ換えるだけじゃなく、他人にも言えない呪いなのか！？いや、ま、まさかな？？


『どうした悟』

「Aに変わる」


私は携帯を悟に渡し、無言でうなずく。その意図を察してくれる悟は流石である。

「もしもし？あのさ実は………」



結果は同じ。これは……面倒なことになったな。

適当な話をして学長との通話を終わらせ、メールでならと思い二人して傑と硝子に連絡を取ろうとしたが、指が動かないと来た。
はぁぁぁぁぁ、入れ替わったって伝えられないこのもどかしさ〜〜〜。とりあえず私たちは高専に戻ることに。

あの二人なら察してくれるだろ。察してくれなかったら悲しさで泣くかもしれない。

……→←夏油は見た

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す