とある日の凸凹。 ページ26
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休み前は必ず逆上せない程度に長風呂をして体を温める。毎日忙しい仕事をしているからこそ少しでも疲れを取りたい。社会人になってから続けているルーティーンの1つだ。
YouTubeを見たりマッサージをしたり、電子書籍を読んでみたり。今日も湯が冷めない程度にゆっくりしている。
『ふふん、ふふふん〜』
全身を洗い終わって鼻歌を歌いながら湯船に浸かっていると、何やら玄関の方からドアが開く音がする。合鍵を持っているのは1人しかいないから誰が来たのか想像できる。
「ただいまー」
そんな声に気が抜けそうになった。自分の家のごとく入ってくるのは亮らしくあるけど。
「あれ、風呂か」
浴室の光に気づいたらしい。独り言がバレバレだ。大きな人影は浴室前で止まる。
「Aおる？」
『おるよ！』
「じゃあ俺も入るね」
『は？』
嫌な予感しかしない。亮がお風呂に入る。それは裸の付き合いが始まってしまう。よりによってタオルは持ち込んでいない。終わった……
「ただいま」
『お、おかえり』
「まだ隠してるの？ もう何百回と見てきたのに」
でも最後の抵抗をしたくて体を洗うタオルで胸から下を隠した。
『回数は関係ないがや……！』
「もうちょっと慣れてよ。俺もう動画で何回か裸出しとるよ？」
それはそれでどうなんだろうか。亮は普通の人を自称しているけど、普通じゃないから私にはその感覚が分からない。
亮は淡々とシャワーを浴びて髪の毛を洗う。私の家に亮の日常品が増えたよなあ、なんて少し嬉しくなる。ボディタオルにシャンプー、歯ブラシに洗顔フォーム。他にも私服や作業着、アクセサリーもいくつかこの家にある。
「何……？ そんなに見らんで？」
『ん？ 幸せだなあって思っちゃった』
自信家だけど照れ屋。褒め慣れているのに褒められ慣れていない。かっこよさの中に垣間見える可愛さが昔から好き。
「調子乗ってると俺男出しちゃうけどいいの？」
『いいよ。出したくなって入ってきたんでしょ？』
「……バレとる」
長い指が濡れた髪の毛をかき上げる。線は細いけど浴槽に入ると軽々と私を持ち上げ、太ももに乗せる。色っぽくて男らしくてドキドキする。
「朝までコースと夜と朝の2回コース、どっちがいい？」
『2回コース』
「欲しがりさんだね。俺もそれがいい」
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あおやなぎ(プロフ) - AYN98036518さん» 初めまして、ありがとうございます！ これからもこの作品をよろしくお願いします(^^) (2021年1月5日 15時) (
レス) id: 098b1a6f9b (このIDを非表示/違反報告)
AYN98036518(プロフ) - 面白いです！面白すぎます！頑張って下さい！続き楽しみに待ってます！！！！！！！ (2021年1月4日 12時) (レス) id: 12406a430a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年5月14日 22時
