検索窓
今日:13 hit、昨日:23 hit、合計:45,838 hit

♡‬ 20 ページ20

その後裏方の仕事も続々と決まり、
話し合いは終了。



本読むのは好きやけど脚本なんか書いたことないな。
セリフと場面転換だけで物語が進む劇。
小説やって展開が動いていくのはセリフやけど…



席に戻った後ろの方に強めに背中をつつかれる。
怖々振り向くと、腕に顔を埋めて上目遣いで
こちらを見ている小瀧。



『…なんでお姫様やってくれんかったん』



声が聞こえにくく、少し顔を近づける。
もちろん目は見ない。



「ごめん。なんて?」


『俺Aさんにお姫様やってほしかったのに。あほ』


「そう言われても…脚本しっかりやるから許して」


『俺の目見て言うたら許す』



そもそも何で謝らなあかんか分からんけど、
元気の無い小瀧は何か気持ち悪い。
上目遣いという破壊力が増している状態の小瀧の目を…



目を見る……



きゅるんっと少女漫画のような目があたしを捉えていた。



「ごめん無理」


『じゃあ許されへんなぁ?』


「うーむ……」


『てか俺の目何でそんな見れへんの?笑』



言ったらキモがられるやろ。
アイドルならまだしもいちクラスメイトに言えることちゃうんや。



「男の人の目見れへんねん」


『でもさっき高野と楽しそうに話してたやん』



' のんちゃんやきもち妬いちゃう '



何で?と体が反応していた。
しっかり目が合ったのはこれが3回目。



ニヤ、と笑う小瀧の本当の気持ちは分からない。



『見てくれた笑 やきもちどっか行ったわ』


「なんやねんそれ…」


『しゃーなし脚本で許したる』



授業始まるで、と前を指された。
なんか腑に落ちないまま向き直ると、振り向いていた
重岡が満面の笑みで小瀧にグーサインを送っている。



それと同時に隣から竜雅くんの視線を感じた。
…さっきの会話聞こえてたかな。

♡‬ 21→←♡‬ 19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (136 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
237人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カジャ | 作成日時:2022年9月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。