はじめまして太郎さん ページ12
周りに人がいないことを確認してから男子トイレにそっと忍びこむ。花子くんは入り口のところでそれを見守っている。
「頑張れ、ヤシロ！」
「う、うん」
手を伸ばし、三番目のドアを三回ノックした。
「________太郎さん、太郎さん、いらっしゃいますか？」
カッチャン、とドアが開き白い指がドアの隙間から現れた。
「______はぁい」
軋みながら開いたドアの奥、個室の中が見える。
女子トイレと背中合わせの作りになっている便器の上に、“彼女”は座っていた。
「いらっしゃいませ。
「貴女が…太郎さん」
黒地に赤ラインの昔のセーラー服、スカートから伸びたストッキングの足、淡く半透明な体。艶やかな黒髪がするりと肩と目元にかかっていて、長いまつげに縁取られた目はきれいなアーモンド型。
白い肌、淡紅色な小さな唇、深い深い黒の瞳。
息を飲むくらい綺麗な人だった。
…まぁ、男子トイレの個室に住んでる美少女っていう時点でだいぶ感動は薄れたけど。
綺麗な人だ、肉体の年齢は私と同じだと聞いていたけど、私よりずっと大人っぽくて色気があった。
細められた目がじっと私を見つめる。
「あ、あの、花子くんのことで、話っていうか…その。
花子くんを許してあげてください！
すぐセクハラしてくるし無神経だしへんに思わせぶりな発言するけど、それは太郎さんなら許してくれるって甘えてるんだと思うの！
だから…」
あぁ、なんて言えば伝わるんだろう…、と口ごもると、太郎さんはふっと微笑んだ。
「知ってるよ。
自由気ままな花子くんの言動は嫌いじゃないの。欲に忠実で良いと思ってるし。
彼がわがままを言い、私はそれを許す。
例えその行為が世界中から咎められることであっても、彼が彼の意思でやったことなら。
誰が許さなくても、私が許すの。
それが私達の距離感。
知ってるでしょ？
花子くんが人を殺してること。
殺意を持って何かを殺めることは、大きな罪になる。例え法で裁かれなくても、罪は己を縛り続けるわ。
どんな特別な理由があっても、許されはしない。
だから私だけは許すの、彼の全てを、全部。
しおりのことで怒ったのも、実はもう怒ってないの」
頬杖をつき、苦笑いを浮かべて聞かれる。
「_________ちょっと私のわがままにも付き合って欲しかった、なんて言ったら笑うかな」
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ほのか - やばい。私の好みにどんぴしゃり！ (2020年8月4日 9時) (
レス) id: ef884c23cc (このIDを非表示/違反報告)
?返事がない、筆記試験終了の安心で寝ているようだ(プロフ) - ひえっ、めっちゃ細かく考えられてる、すげぇ… (2020年2月15日 8時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)
すばる - 乾 巽さん» ですよね!!うぅ〜......土籠先生... (2020年2月5日 17時) (レス) id: f38b18c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - すばるさん» そうなんですか…いきなりログインできなくなる系困りますよね (2020年2月2日 17時) (レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
すばる - 乾 巽さん» わああ!!ありがとうございます!!!それがですね、設定ってどこぞや?と思って血眼で探したらログインしないと出てこない系でした...Wii Uなんで、前ログインできてたんですけど何故か去年の夏からログイン出来なくて...ぴえん(；ω；) (2020年2月2日 17時) (レス) id: f38b18c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乾 巽 | 作成日時：2020年1月19日 11時
