出会い ◇レオナ◇ ページ9
◇
座り込む自分のすぐ横に同じように座るAに、誰もいないと思っていたレオナは驚きのあまり尻もちをついた。
『わ、痛そう…大丈夫？』
「A……てめぇ、なんでここにいる」
『レオナが走ってるの見えたから追いかけてきたんだよ』
けろっと言うAにレオナはため息をつきながら座り直す。
そういえば今朝お客様が来る、とファレナが言っていた気がするがレオナは気に留めていなかった。
どうせ自分には関係ないと思っていたからだ。
そのお客様がAだったとは思っていなかった。
『久しぶりだね、レオナ』
「そうだな、3年ぶりか？」
『それくらいかな。また遊びに来れて嬉しいよ』
Aに笑顔を向けられレオナは心が暖かくなる。
『ねえ、レオナ。人生は不公平だよ。どんなに努力したって報われないことなんていっぱいある』
「………」
『でも報われることもあるんだよ。大勢から認められるのって大変なことだよ。……でも、誰か1人でもレオナのいいところわかってくれてたらいいよね』
レオナの頭を優しく撫でながらAは囁くように言葉を紡ぐ。
「その1人ってのは…お前か？」
『私でいいなら喜んで。レオナのいいところならいっぱい知ってるよ』
「……はっ、お前も物好きだよな。兄貴じゃなく王になれない俺と仲良くするなんて」
『確かにファレナ様はこの国の王様だけど…、私にとっての王様はレオナだよ。それじゃ、ダメ？』
彼女にとっての王様。
一国の王にはなれないかもしれない、でも自分を王と認めてくれる存在がいる。
それだけでレオナは救われた。
「A、俺がお前の王様になってやったらお前は俺のそばにいるか？」
『うんっ』
「……そーかよ」
鈍感で純粋な彼女が自分の言った意味をどこまで理解しているのか分からない。
ただ……どうか、叶うならずっと自分のそばで笑っていてほしい。
レオナはAを抱きしめ、目を閉じながらそう願った。
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ここ(プロフ) - スイさん» ちょうどマレウスとの出会い編を書いていたのでそちらにディアソムニア全員出すようにしますね^_^子猫のお話、いいですね！どちらもリクエスト了解しました^_^応援ありがとうございます(*^_^*) (2021年2月10日 20時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 嬉しい！ありがとうございます！！では、《ディアソニアと出会い編》と《夢主ちゃんが子猫になってしまった話》を読みたいです！楽しみに待って応援します！頑張って下さい！ﾟ+(人・∀・*)+｡♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - スイさん» スイさん早速読んでくださりありがとうございます^_^良いと言っていただけて嬉しいです。はい、お時間いただきますがリクエスト大丈夫です♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 待っていました、本当に書いてくれてありがとうございます！とても嬉しくて良いリクエストです♪またお願いしても大丈夫ですか(*´･ω･｀)？ (2021年2月10日 17時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ひなさん» 6歳ですね、了解しました！^_^ (2021年2月8日 12時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年1月16日 22時
