◇ ページ38
◇
『私そろそろ行くね。もうお兄ちゃんが迷子にならないよう、しっかり手を繋いでてね』
「うんっ、お姉ちゃんありがとう！ またね！」
『またね』
女の子の頭を優しく撫でるとAは少年にも笑いかけ背中を向ける。
人混みに消えていくAの姿を少年はずっと見つめていた。
「ジャックお兄ちゃんハンカチ貰っちゃったね」
「……はっ！ そ、そうだこれ……！」
手に握ったままの可愛らしいハンカチ。
汗を拭くために渡してくれたのだろうが、少年……ジャックは使えそうになかった。
◇◆◇◆
「A、ちょっといいか」
『ジャック？ うん、どうしたの？』
合同授業の帰り道、ジャックはAの腕を掴んで引き止めた。
こてん、と首を傾げて自然と上目遣いになるAを見てジャックは思わず目を逸らしながらポケットに入れていた物を渡す。
「返すのが遅くなったがこれ……助かった、ありがとな」
『え……これって』
ジャックがAに渡したのは数年前狼の少年に渡したハンカチによく似ていた。
このハンカチをどうしてジャックが……と考えを巡らせているとAはあることに気がついた。
『あの時の男の子、ジャックだったの？』
「なんだよ、俺だって気づかなかったのか？ 俺は初めて会った時から気づいてたぜ」
『そっか、あの子はジャックだったんだね。ふふっ、すごく今更かもだけどまた会えて嬉しいよ』
ハンカチを胸に抱きしめ可愛らしく笑うAにジャックは目元を少し赤く染めながら
「俺もだ」
と返した。
◇◆ここの呟き◆◇
リクエストいただいた もしもジャックと幼い頃出逢っていたら でした
私まともにジャックを書いたことなかったようで、こんな感じになりましたが……大丈夫でしょうか……？
ニセジャックになっていたらすみませんっ
リクエストありがとうございました！
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ここ(プロフ) - スイさん» ちょうどマレウスとの出会い編を書いていたのでそちらにディアソムニア全員出すようにしますね^_^子猫のお話、いいですね！どちらもリクエスト了解しました^_^応援ありがとうございます(*^_^*) (2021年2月10日 20時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 嬉しい！ありがとうございます！！では、《ディアソニアと出会い編》と《夢主ちゃんが子猫になってしまった話》を読みたいです！楽しみに待って応援します！頑張って下さい！ﾟ+(人・∀・*)+｡♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - スイさん» スイさん早速読んでくださりありがとうございます^_^良いと言っていただけて嬉しいです。はい、お時間いただきますがリクエスト大丈夫です♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 待っていました、本当に書いてくれてありがとうございます！とても嬉しくて良いリクエストです♪またお願いしても大丈夫ですか(*´･ω･｀)？ (2021年2月10日 17時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ひなさん» 6歳ですね、了解しました！^_^ (2021年2月8日 12時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年1月16日 22時
