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3話 ページ5

1944年 8月10日

蝉が大きな声で鳴いておる生きとるよーと


私はいつものように畑仕事をして沢山の野菜を持って町へ売りに出掛けた


町は大きく騒いでいた

「ムアグで日本軍が大勝利だと!」

「そりゃ素晴らしか〜日本万歳!!」


どうやら日本軍が戦争で勝利をしたらしい
嬉しいこっちゃなぁ

八百屋さんのご主人がラジオを聞きながら日の丸の旗を持って喜んどった

『おじさん今日の分です えらい喜んどりますね』


すると八百屋のおじさんは嬉しそうに答える

八「儂のせがれが兵隊さんとしてお国の為に働いとるんやー 憎き麦国に大勝利やと!」


よかったですなぁと言って私はふと優しかった父の事を思い出してうるりと涙が出そうになった


ぐっと我慢して私は日本軍万歳ですね
と笑う


『では、また来ますね』


おじさんは国旗を振りながら私に別れを告げた









でも



後で知ったんや





ムアグで大勝利なんか嘘やったと




本当は









ムアグで日本軍全滅やったということを

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革ベルト

ラッキーカラー

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設定タグ:悲恋 , 切ない , 戦争   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:結城 | 作成日時:2017年9月14日 17時

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