《64》 ページ16
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━━━ 宮近side ━━━
この間からAの様子が少しおかしくて。
話し掛ければ言葉は返ってくる。
だけど、よそよそしい様な、少し…避けられている様な
そんな感じ。
あの日、部屋に戻った後に送ったメッセージには普通に返事がきて、その後も今まで通りだった筈。
月曜日にいつも通り挨拶をすると挨拶の言葉だけでそれ以外の言葉を交わす事は無かった。
いつもなら少し雑談をした後に仕事に取り掛かる流れで…
あれ？って
アイツと何かあったのか、そんな嫌な考えが過った。
そんな疑問は持ちつつも、週始めは少し忙しくて、あっという間に過ぎていった。
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やっと落ち着いた水曜日。
お昼に誘おうとしたけど先約があると断られた。
終業時間を迎えた今はとっくに終わった資料作成の最終確認をしながら先に出て行く上司に挨拶を返す。
後ろではタイピングの音がゆっくりと聞こえる。
宮近「…A、終わりそう？」
自分のパソコンを閉じ、様子を伺いながらAに声を掛けた。
『残りはこのページ完成させるくらいかな』
指を差す画面を見れば、資料の最後のページを作っていた。
宮近「…あのさ、それ終わったら一緒に帰らない？」
『あ、ごめん…今日はうみくんと約束してて…』
宮近「あー……そっか、それなら仕方ないな
じゃあまた明日、おつかれ」
笑顔で言葉を返したけど、少し引きつってたかも。
普通に心折れそう。
エレベーターを待ち、階数を告げる音と共に開いた扉の先には先程名前を聞いた海人の姿。
中村「お、偶然じゃん。おつかれ〜」
宮近「おつかれ」
中村「Aちゃんまだ残業中だよな？
ちゃかは終わった感じ？」
宮近「あー、Aパソコン少し苦手みたい」
中村「あ、そうなんだ。何かかわいーね笑」
Aが可愛い事くらい知ってる、なんて言えるわけなくて。
1階に着き開いた扉を先に抜け、"じゃあまた"それだけ言って海人と別れた。
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何だか身体が重くて、家に帰り着替えもせずにスーツのままベッドに倒れ込む。
ここ3日間くらいまともに話せていない事に少しの苛つきと寂しさを感じた。
自然と開いたトーク履歴は土曜日の日付で終わったまま。
好きな子と話せない事がこんなにツラいなんて……
仕事場でも、プライベートでもこんなに近くに居るのに。
液晶が黒くなるまでそのままトーク画面を眺め続けた。
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れおな(プロフ) - 宮近くん大好きさん» 数ある作品の中からこの作品に出会って頂きありがとうございます！リクエストもありがとうございます！連載中の作品もある為少しお時間を頂く様になるのですが、リクエストにお応えしたいので気長にお待ち頂ければ幸いです。 (3月7日 3時) (
レス) id: 23908185a8 (このIDを非表示/違反報告)
宮近くん大好き - 初めまして。宮近くんの小説を捜してたら辿り着きました。番外編のリクエストです。妊娠疑惑のお話と妊娠&出産のお話をお願いします (3月5日 19時) (レス) @page36 id: a964eda7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおな | 作成日時：2021年1月24日 11時
