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《42》 ページ43

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━━━ 宮近side ━━━


突然、美咲さんから連絡が来たと連れ出された俺と海人。


何処に行くかも伝えられず、先を行く松倉に着いて行くだけ。



突然止まり、入ってったのは少し歩いた所にあったカラオケ店。


何でここ?なんて思って聞こうとしたけど、松倉は電話を掛け始めたから聞けなくて。


松倉「もしもし美咲?今着いた

………はーい、……おっけ、16号室ね。」



中村「何、美咲ここに居んの?」


松倉「そう!
俺達が飲みに行くって言ってたから一緒に居るなら二次会しよって連絡きて!」


にこにこと話す松倉は美咲さんに会える事が嬉しいのか、いつもよりテンションが二割増くらい。




フロントに寄って、そのまま前を歩く松倉の後を追った。


そして、開けた扉の先に見つけたAの姿。



何でAが居るの。


もちろん、そう思ってるのは俺だけじゃなくて。



中村「え?何でAちゃん居るの!?
おい松倉、美咲だけじゃなかったのかよ!」


松倉「あれ、二人と合流って言ってなかったっけ?」


中村「聞いてねぇよ」


そう言って松倉に突っかかる海人だけど、表情は心做しか嬉しそうで。



そう言う俺も仕事以外の時にAに会えたのは嬉しくて。


口元が緩みそうになるのを必死で抑えた。



座っていたAに軽く挨拶しながら、当たり前のように隣に腰掛けた海人。



それ程広くない部屋にあるL字型のソファ。


入ってすぐの短い直線には誰も座ってなくて。


美咲さんの隣には松倉、その隣に海人、Aが座っている状態。



すぐの所に座れば良いだけなんだけど。


少し狭いけど、ギリギリ一人入れそうな壁際のAの隣に座った。



『海斗くん、そこ狭くない…?』


宮近「ん、…全然」


本当はちょっと狭いけど。


Aとの距離はほぼ無いくらいの近さ。


横を向けばすぐ目の前には少し低い位置に顔があって。




すると、ポケットの中で感じた震え。


メッセージを開くと隣の隣で松倉と曲を選んでいる海人からで。



"Aちゃんと近過ぎ!"


"海人だってそんな変わんねーだろ"



すぐそこに居るのにそんなメッセージのやり取り。


当の本人は松倉の歌が楽しみなようで……







歌い終わった松倉に、"すごい上手だね!"なんてキラキラした目で褒めてて。


デレデレする松倉に少しイライラしたり。




中村「次は俺が歌うー」





よく海人が歌う曲のイントロが流れ始めた。





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作者名:れおな | 作成日時:2020年12月10日 6時

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