page56、或る回想 second ページ11
Levi side
「単刀直入に言うがA、リヴァイ、二人は婚約してもらう」
それは何の前触れもなく唐突に訪れた。
Aが貴族家だと知ってからは次々と情報が入ってきた。自分が知らなかっただけで周りではかなり噂されていたようだ。普通にしていても周囲の声が聞こえるようになった。
「A分隊長って近いうちに結婚するらしいよ？」
「え、誰と？」
「そこまでは知らないな〜。なんでも、Aさんが結婚したらエルジェーダ家が兵団に多額の寄付をしてくれるらしいよ。」
「へぇ。やっぱ貴族家って凄い。」
アイツが結婚することを知った時、俺には関係のないことだと思っていたが
『よろしくね、旦那様。』
それは紛れもない事実。目の前で微笑んだのは自分の伴侶となる女だ。
きらびやかな生活を送ってきたアイツと地下から上がってきた俺が釣り合うとは思えないが、アイツは快く了承した。
それから、アイツの行動に違和感を感じ始めた。前よりもことあるごとに寄ってきて、向ける表情も変化した。「結婚」ということを変に意識しているのか、その時はそう思った。
そして違和感は確証に変わった。エルジェーダ邸に行った日、アイツは母親の前では表情を失っていた。
笑ってはいる、だが明らかに笑い方が一定で貼り付けたようなものに見える。
「お前が命令か何かで＿＿＿＿＿＿」
あえてアイツを突き放した。
回りくどくても承認欲からなのか、確かめるために。アイツの中の何かを刺激しないように。
だがそれは失敗に終わった。
結局アイツの作り笑いを悪化させただけだった。
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枝豆(プロフ) - いんこぷりんさん» ありがとうございます！楽しく読んでいただけているとは…。とても嬉しいです。これからもこの小説をよろしくお願いします！ (2020年6月1日 22時) (
レス) id: d4fe53da6f (このIDを非表示/違反報告)
いんこぷりん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。お受験、枝豆さんにとって素敵な春を迎えられるよう祈ってます！コロナまだまだ怖いですがご自愛ください(^^) (2020年5月29日 1時) (レス) id: a01a78f710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：枝豆の皮 | 作成日時：2020年5月6日 23時
