ちょっとくらい、素直に。 ページ30
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ガチャガチャガチャッ
5回くらいドアノブを動かして、引っ張ったら何とか開く扉。
「いつもこうなの」
「うん、去年から。なんかたてつけ悪くてここの扉結構開きにくいらしいの。
まあここ借りてるの私らくらいだし、施設の人もそんな使わないからそのままにしてあるんだって」
「ふーん」
「だから扉開けるのダルいからいつもちょっと開けとくんだけど、扉自体のネジゆるいのかすぐ閉まっちゃうんだよね、ホラ」
扉から手を離すと、自然に動いて小さくカチャリと音がした。
「…幽霊でもいるんじゃない？」
「！？そ、そそ、そんな、怖いこと言わないでよ…」
「あ、(人1)ってば昔から幽霊苦手だったよね、めんご」
「分かってて言ってたでしょ！」
倫太郎を軽く叩いて洗濯機を開く。
乾燥機能もついてるから、あとは干すだけ。
「隣の部屋に干すとこあるから。物干し竿にかけてって」
「りょーかい」
倫太郎がカゴを2つ同時に持って、隣の部屋に消えていく。
すごい、私は1つずつが精一杯なのに。
「(改めて、男なんだな、って感じる)」
私は置かれていた3つ目のカゴの中身を洗濯機に入れて、隣の部屋に向かう。
「えぇ、倫太郎何その干し方…」
「違うの」
「まあ別に違わないけどそのままだったら全部干せない」
「まじかよ」
こう干すんだよ〜ってお手本を見せてあげると、それの通りに干す素直な倫太郎。
フフ、ちょっと優位に立った気分！
「へえ、こんだけ干してもあれだけスペース余るんだ」
「まあこれでもギリギリだけど。明日井闥山来たらこれの倍はあるね。去年もそうだったし」
「これ毎回やってんの？お前体力バケモンかよ」
「そこは頑張ってるねって言うとこじゃないの？最後の最後に悪口！」
ぷうっと頬を膨らまして倫太郎を睨めば、
嘘ウソ。偉いねー。って頭ぐしゃぐしゃされた。
棒読みだって分かってたけど、ちょっと嬉しかった。
「あ、倫太郎」
「なに」
「ちょっと来て」
「は？あ、おいっ、」
倫太郎の手を引っ張って、洗濯場から出てある場所を目指す。
倫太郎が素直なんだ。
私も、ちょっとくらい素直になっても、いいよね。
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あやね - 「離れ離れの1年ちょっと。」のところの角名君の出身地は、愛知県です！！ (2022年11月2日 18時) (
レス) @page4 id: 04b5e98dd0 (このIDを非表示/違反報告)
すなりんん - 涙が勝手に溢れてきましたごめんなさい「？」 (2020年4月22日 1時) (レス) id: 22d4d41058 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - え、好きです (2020年3月24日 10時) (レス) id: c01d9ddcd5 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 再び失礼いたします。完結おめでとうございます！！！！角名はやっぱ色気の塊ですね！えっrrr((素敵な推しをありがとうございました！治も楽しみにしております。がんばってください！！ (2020年3月22日 23時) (レス) id: a9c340b6bb (このIDを非表示/違反報告)
亀さん - 完結おめでとうございます!!!やっっっっと結婚しましたね!!!←角名くんすきぃ……次回作も読みます!!!佐久早好きなの分かりすぎて泣…………サム楽しみにしてます!!! (2020年3月22日 22時) (レス) id: 1af3b4280f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年3月8日 1時
