悪女だった女

悪女だった49 ページ4

暗い何もない場所


私はそこをただ歩いていた


あ「どこだろ…」


真っ暗なのに自分の体は見える


不思議…


あ「誰かいないの…?」


?「A」


あ「…誰」


?「あんたなんか生まれなければよかったんだ」


ズキン…


?「あんたは生きている価値はない」


知ってる…


この言葉…


?「あんたが生まれたからあの人は!!」


あ「やめて!」


襲ってくる女


動くことができない…


体が動かない!


底知れない恐怖


目の前まで来た女


あ「ヒッ!!」


目をつぶる


殴られる…そう思ったのに衝撃は来ない


振り向けばあの女


手を振り下ろす


あ「嫌!!」


衝撃は来ない


手が…自分の体を通り抜けてる


どういう事?


それでも振り下ろされ続ける手


恐怖感は消えない


あ「嫌だ…ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさい!お母さん!」


母「あんたなんか!!」


?「…!…!!A!!」


光が見えた


私を呼んでる人がいる…


愛おしい声…


光はどんどん広がっていってあっという間に私を包んだ


あ「れ…お…」


玲「A!」


あ「…あ…れ?」


夕「お姉ちゃん!(泣)」


抱き付いてきた夕菜


あ「ここ…どこ?」


涼「事務所の医務室だよ」


なんで…


ギュ


あ「玲於…」


玲「よかった…」


優しい温かさに心も温かくなった

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