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「だが、後一歩及ばずと言ったところか」
秀吉くんと龍造寺くんは顔を見合わせ、龍造寺くんが秀吉くんを前に押し出した。
「それじゃ困んねん！これまで繋いでくれたやつに、申し訳ないからな」
よく見ると、秀吉くんは加藤くんの上着を着ていた。
秀吉くんは、加藤くんが認めた男だもんね。
背中の虎を託されたんだ。
「ええ男と戦った甲斐あったわ」
秀吉くんが加藤くんを真似てリーゼントを撫でる仕草をした。
「おいたちは、最後まで戦うばい！」
「やれるものならなぁ！？」
兄が後ろに下がり、ジャージの生徒たちが二人に迫っていく。
「とはいえ、この数は流石に捌ききれんて！」
「うわぁー！！！！」
二人が背を向けた途端、ジャージの生徒たちも襲い掛かった。
『秀吉くん、龍造寺くん…』
二人が逃げ惑う声が教会に響く。
何もできない自分が悔しくて、唇を噛み締めた。
やがて、秀吉くんも龍造寺くんも、黒百合高校の生徒たちにやられて倒れ込んでしまった。
「よく頑張るねぇー。だがもう諦めろ」
「もうおやめください！」
「ふっはっはっはっはっはっ！」
突然、秀吉くんが笑い出した。
龍造寺くんも秀吉くんと一緒に笑い始める。
「いやいやいや、おかしいと思うやろ普通。なんで戦闘力ゼロの、俺ら弱弱コンビが、このポジションやねん！」
「は？」
「文句ならてめえの大将に言え！ばーか」
「そろそろわからんかい、この意味を！」
ゆっくりと起き上がった秀吉くんを見て、信長たちの狙いがわかったような気がした。
斜め前に括り付けられている徳川くんに視線が動く。
「意味？」
「あーー！！！これ以上待てへんぞ？」
「待てんばい！」
苦しそうにしながらも、秀吉くんは龍造寺くんと共に立ち上がった。
「さっきから何ごちゃごちゃ言って、」
「おいお前ー！！独り言なら、よそでやるばい！」
龍造寺くんが自分の靴を脱いで、ジャージの生徒たちめがけて振り回す。
「は？」
「秀吉は、お前たちと話してないばい！」
「気づかんかいあほ！！！！この、天性の人誑しが、命懸けで口説いてんねんぞ！！！」
秀吉くんが必死で語りかける徳川くんは、腕を組んで目を瞑っている。
「お前、信長が、どんな思いでこの策立てたかわかってんのか？お前が一人じゃないって伝えたくて、お前が加わって初めて完成する、作戦作ったんやろが！！！！」
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美優(プロフ) - 有紀さん» 初めまして！コメントありがとうございます☺️私も最近続きを書きたい欲が出てきました！気長にお待ちいただければ嬉しいです！ (4月14日 14時) (
レス) @page31 id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - 初めまして、このドラマが好きで読ませていただきました。続き楽しみにしてます。 (3月29日 18時) (レス) id: 1322499c70 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - ななさん» お久しぶりです！嬉しいです✨ (3月22日 15時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
なな - TVerで配信開始されたので懐かしくなりまた読みにきちゃいました。 (3月6日 23時) (レス) id: 114e35bcaa (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - らんさん» ありがとうございます！最近は更新できていませんが、読んでくださる方がいると思うと嬉しいです😊 (2023年4月15日 18時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年8月30日 10時
