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「しかし、井伊の仲間への思いを汲み取り、あの僅かな時間で改心させるとは、大したもの」
黒田くんが人を褒めるなんて、珍しい。
そんな黒田くんに褒められた信長が、ちょっと誇らしくなった。
「貴様から教わった」
信長が言っているのは、私たちが盗み聞きしていたときの黒田くんの言葉。
(信じることは、きっと強さなんだ)
「ふっ、聞いてたのか。俺の方こそ、お前らからそれを感じたのだ」
「私たち…」
みやちゃんも信長も、無条件で他人を信じられる人だ。
特にみやちゃんは、疑うということを知らなそう。
信長も、相手をしっかり見極めて、信じられる人を見つけるのが上手。
黒田くんは、そんな二人を見て信じる気持ちを思い出したのかもしれない。
「貴様もな」
『私も？』
「そうだ。…戯言もまた、悪くない」
「黒田くん、」
「うつけが」
「おいどちらがうつけだ」
少し変わった黒田くんに、笑みが溢れる私たち。
黒田くんは照れ隠しをするように突っ込んだ。
そんな私たちの前に、徳川くんと明智くんが現れた。
「いい気になるなよ信長。今更お前がどう足掻こうが焼け石に水。所詮は！ゴミの、ゴミによるゴミのための、いかにもゴミらしい！」
「随分とよく喋るなあ」
信長の言う通り、今日の徳川くんは少し様子がおかしかった。
いつもより格段に口数が多い。
「ひょっとして、焦ってんのか？」
揶揄うような信長。
『ちょっと、』
「俺はもう、誰も束ねない。誰の上にも立たず、皆を信じ、手を取り合って、心を一つにする。和の心を持って、皆で戦う…それが俺のやり方。俺の天下獲りだ」
『信長…』
ようやく答えを見つけたんだね。
お母さんも喜んでくれるんじゃないだろうか。
ニッと笑った信長に、徳川くんは蔑むような視線を向けた。
「いい面してんじゃねえか」
相変わらず、バチバチの二人だった。
ここまで読んでくださってありがとうございます！
なんとか次の放送までにその伍、書き終えられました。
今回は黒田くん回でしたね。
黒田くん結構喋ってたイメージあるんだけど話数がちょっと少なかったのなんでだろう？笑
この武将と絡んでほしい！とか、こういうシーンが見たい！みたいなのがあったら是非コメントください！
「頑張ってください」みたいな皆さんのコメントにも励まされています。
本当にありがとうございます。
それでは、また次回も読んでくださると嬉しいです！
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美優(プロフ) - Ａ？さん» コメントありがとうございます！前田くんと絡めるように頑張ります！ (2022年8月26日 10時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ？ - 凄く面白いです前田との絡みが欲しいです (2022年8月25日 15時) (レス) @page35 id: 463b37ca19 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - いつも楽しく拝読しております！秀吉ともっと絡ませてほしいです！！！ (2022年8月25日 14時) (レス) @page35 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずさん» ありがとうございます！ (2022年8月23日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 応援してます!! (2022年8月19日 18時) (レス) @page13 id: c8c40d0f19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年8月10日 0時
