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「てめぇ、舐めてんの？」
武田くんも机を倒して立ち上がる。
『うわっ』
危ないので、興味なさそうに扇子で仰いでいた信長の後ろまで椅子ごと避難した。
「舐めねぇよ、そんな汚ねえ面を」
一触即発。
二人のいがみ合いがギリギリまで行ったとき、先生が入ってきた。
「お前ら何やってんだおい！おい、下がれお前！」
先生が二人を離してくれたことで、張り詰めていた空気が少し和らいだ。
思わずホッとため息が出る。
「席つけぇ」
椅子に座ったまま机を起こそうともしない武田くん。
え、起こしてくれないと私が元の位置に戻れないんだけど…
しょうがないから自分の机を戻すついでに起こしてあげた。
「悪いな」
『いいえ』
「お前らの担任の、肉山だ」
ちょっとは助けてくれてもいいのに、の念を込めて涼しい顔をしている信長を睨んでやった。
程なくして、出席番号順に出欠確認が始まった。
信長はまた干し柿を取り出して食べ始める。
『ちょっと、授業中くらいは食べるのやめなさいよ』
「いいだろ、まだ怒られていない」
『どんだけ好きなの…』
『日下部さん！』
ホームルームが終わってみんなが帰りはじめた頃。
日下部さんが信長の名前を聞いて驚いていたことや、川中島の戦いを知っていたことの理由が知りたくて、声をかけた。
というか、唯一の女の子同士、純粋に仲良くなりたい。
「蝶野さん？どうかされましたか？」
『同じクラスなんだし、Aでいいよ』
「では私も、みやびとお呼びください」
『じゃあ、みやちゃんね』
「え？」
『みやびだから、みやちゃん』
敬語は本人の癖っぽかったからあえて触れなかった。
『みやちゃんは、どうして信長の名前知ってたの？』
「へ？」
『川中島の戦いのことも知ってたみたいだし…』
「父が、歴史学者だったんです。それで私も詳しくなって…」
『それで！なら、今日はびっくりしたでしょ？クラスメイトが戦国武将と同姓同名だなんて』
「ええ。こんな偶然…それにしても、Aちゃんもお詳しいんですね？」
『ん？…そう、だね。家も、父がものすごい歴史マニアだったから』
みやちゃんには信長たちがクローンってことは言わない方がいいよね。
変にみやちゃんを混乱させたくないし、みやちゃんを信頼してないわけじゃないけど、本人たちに言っちゃう可能性もある。
それに、多分、戦は止められない。
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます！私も嬉しいです！！ (2022年8月15日 19時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです！ (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです！ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！☺️これからも作成頑張ってください！ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます！全然迷惑じゃないですよー！！ (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年7月25日 9時
