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この時代に、戦国武将のことを知っている高校生はいないと思っていた。ましてやこの学校に。
もっと話を聞きたかったけど、同じクラスなら後で話せるか、と大人しく信長に引っ張られていった。
─人を貴様と呼び、うつけと叫び、そして道端でいつも何かを食べていた戦国武将、それが。
「織田、信長…！」
『ねぇ、さっきの人たち…』
「気づいたらああなっていた。俺は何もしていない」
『怪我しないでよ？』
信長は一瞬驚いたようにこちらを見てから、私の手首を握り直した。
『それにしても、綺麗な桜…』
─桜が舞う、踊るように。
私はその光景に、見惚れたのでございます。
─────────────────────────
『ここが、特進クラス…』
“特進教室”の札が貼られた教室。
中を覗けば厳つそうな男ばかり。
入学前に覚悟はしていたけれど、ここまで武将まみれのクラスだったとは…
これは、本当に私と日下部さんしか女の子いないのでは？
ていうか何これ、席自由なの？さすが不良高校…
幸いにも教室の後ろ側の席が比較的空いている。
休み時間とか他のクラスの女の子と喋りたいし、さっさと出られるように一番廊下側の席に鞄を置いた。
「おいA、何してる」
『何って、』
「貴様の席はこっちだ」
早々に窓際の一番後ろという特等席をゲットしたらしい信長は、私の鞄を取って自分の隣の机に置いた。
『なんでぇ』
「スルメが食いたいならAもここで番をしろ」
こうして、私の席は半強制的に決められてしまった。
と、チャイムが鳴る。
《全生徒の皆さん、これより入学式を行います。ホールに集まりなさい》
「行くぞ」
『うん』
ホールでは、特進クラスの生徒が前の方に並ばなければならないらしく、クラスの後ろの列の一番端っこに並んだ。
後ろからの圧がすごい…
信長は並ぶつもりもないらしく、近くの壁にもたれて干し柿を齧っている。
「あ！先程の！」
声に振り向けば、日下部さんと小柄な男の子がいた。
『日下部さん！』
「特進に女の子もう一人おったんや！」
男の子が走ってきて手を握られる。
「俺は豊臣秀吉。よろしく！」
『えっ、ちょっと、』
「おやめください！」
日下部さんがすぐに秀吉くんを剥がしてくれた。
そのとき、ホール上のバルコニーから、女の人が出てきて台に布がかけられた何かを置いた。
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます！私も嬉しいです！！ (2022年8月15日 19時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです！ (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです！ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！☺️これからも作成頑張ってください！ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます！全然迷惑じゃないですよー！！ (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年7月25日 9時
