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『…なんで？』
武田くんと大沢くんは知り合い？
やはり特進クラスの生徒への僻みだろうか。
「おいうっそやろ！？あいつが武田倒すのは無理やろ！？」
確かに。武田くんが喧嘩に強いという噂は聞いている。
「武田ァ、舐められたもんだな」
「あれが旗印…」
「あっ、そう。戦いたいやつがおる場合、旗にああ書いて提出すんねん」
《なお、同じ旗印が出ました。合計、205本》
「205本！？」
大沢くんと同じように旗印を掲げた生徒が204人分映される。
『多すぎでしょ…』
「つまり武田くんが205人と戦うってことですか？」
「しかし、旗印戦は一対一なのでは？」
《旗印は、一人に対して何人でも提出可能》
「そんなの、正々堂々とは程遠い…」
「それでいいんだ」
騒めく教室も他人事のように、やけに落ち着いた様子の武田くん。
「それが戦なんだよ」
「武将の血…」
「いくら武田くんでも、そんなの無茶に決まってるよ！」
「それにしても、示し合わせたように205本の旗印…一体何が起こったんだ…」
『まさか…』
教室前方に座る井伊くんを見ると、他の生徒とは違ってニヤリとしていた。
その肩を、後ろの黒田くんがつつく。
「なんだ？」
「まさか」
「おいおい、え？何？俺が他の連中に、武田を倒す旗印出せって、唆したとでも？おいやめてくれよー！」
「井伊くんが？」
「武田、絶対生きて帰ってこいよ？修学旅行行って、お揃いの木刀、買いたいじゃん！」
「もしくは、ペナントな？」
「「「「あははははははは！」」」」
歴史上、武田信玄と井伊直政の直接の対決はないけれど、井伊直政が仕えた徳川家康と武田信玄は敵同士。
そのせいか二人の馬は合わなそうだった。
でも、だからって卑怯な手…
「為せばなる。為さねばならぬ。為る技を」
「『武田くん…』」
呟いた武田くんは、静かに教室を出ていった。
旗印戦開始の法螺貝が吹かれ、その様子が黒板なら映し出される。
みんなは教室の前に移動し始めた。
何でそんなに平然としていられるの？
私とみやちゃんが立ち上がったのは同時だった。
と、信長に腕を掴まれる。
『離して』
「貴様が行ったところで何ができる？大人しく座っておけ」
『でも！』
「Aちゃん」
反対側の秀吉くんにも肩を押されて、仕方なく座った。
その間にみやちゃんは出ていったらしい。
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます！私も嬉しいです！！ (2022年8月15日 19時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです！ (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです！ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！☺️これからも作成頑張ってください！ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます！全然迷惑じゃないですよー！！ (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年7月25日 9時
