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さっきは、この不安な気持ち受け入れてもらえるかもと思ったけど…
私の自分勝手な気持ちを伝えて、靖友くんの重荷になりたくない。
その気持ちの方が上回った。
「大学行ったら忙しくなるかな…？」
「ンー…、そうかもネ。結局大学でもロードやるかもなぁ。あとバイトしねーと。」
「…そっか…」
きっと、私と会える時間…全然取れないんだろうね。
「忙しそうだから…なかなか会えなくなるかもね。」
「まぁ、今よりは会えなくなるな。」
「そう…だよね…」
…やっぱり寂しいなぁ。
そう思った時、靖友くんが続きの言葉を発した。
「だから…会いに来いよ。」
「……へ？」
会いに……行く……？
私が……靖友くんの所に…？
「俺の部屋の鍵、おめーの分も作ってもらうからいつでも来ていい。」
「えっと…」
「…？何ィ？それは嫌なわけェ？」
…………
……そっか。
私はもう入院してるわけじゃない。
いつだって、自分の意思で行動できるんだ。
…もう病室で、靖友くんが来るのを待ってるだけの私じゃないんだ…
「…うんっ！私、靖友くんにたくさん会いに行くね…っ！」
「ハハッ、急に元気になってやんの。」
そう言って電話の向こう側で靖友くんは笑った。
…私が考え事してて気持ちが沈んでたの…気付いてたんだ…。
「やっぱり…靖友くんってすごいね。」
「アア？すごいって何が？」
「何でもなーいっ」
「ンだよそれ。気になんだろ。」
「あははっ」
いつの間にか自然に笑えていた。
さっきまでの不安な気持ちも吹き飛んじゃったみたい。
…靖友くんの一言でこんなに変われるなんて…
1人でうじうじしてたのがバカみたい。
靖友くんの言う通り、これからはもっと靖友くんを信じて、不安な気持ちも全部相談しよっと。
「靖友くん」
「ンー？」
「明日、卒業式楽しんでねっ。」
「卒業式とかめんどくせぇだけだろ。…でもまァ、あんがとね。」
今なら靖友くんの高校卒業を心からお祝いできる。
いい卒業式になりますようにー・・・。
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作者名：蓮菜 | 作成日時：2021年4月10日 0時
