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人生万事塞翁が羅生門 其の二 ページ10

飯「芥川君だな!こちらこそ宜しく頼む!

ところでその外套は何だい?制服を着なければ規則違反だぞ!」

僕は制服を着ておらず、前世で着用していた龍之介と同じ外套を見に纏っている。外套の下はもちろん龍之介と同じヒラリとした白い服だ。


貴「僕の個性上、外套が必要となる。許可なら既に貰っているから問題は無い。」


飯「そうか、すまなかったな!」


一々謝るとは……律儀な奴だ。

適当に話を済ませ、自分の席へと向かう。本来ならば一番目の席なのだろうが、僕の過去を鑑みて、根津が配慮したようだ。


席につき、持ってきた荷物を整理する。何一つ不備はないな。
後は入学式まで読書でもして待っていようかと考えた時だった。


「お友達ごっこしたいなら他所へいけ。

ここは…ヒーロー科だぞ。」


貴「っ!?」


織田の声!?

驚いて辺りを見回すも織田の姿はなく、代わりに教室の入り口の辺りには、床に転がる芋虫がいた。

となれば、先程の声はあの芋虫か。


床に転がったまま、芋虫のような寝袋に入った男がゼリー飲料を飲み干す。

教室の空気が一気に静まり返った為、皆驚いているのだろう。

ただ、一つ言わせてもらいたい。

床に寝転がるのはどうかと思う。僕がやったならば、埃でたちまち咳が出るだろう。

よくもそんな小汚い真似が出来たものだな。


「担任の相澤消太だ。よろしくね。」


ヌー‥と寝袋から出てきた小汚い人物が話し出す。あの外見で教師とは驚きだ。

頭髪も髭も整えていない。

織田ですら髭は綺麗に整えていたというのに。



相澤は寝袋の中からゴソゴソと何かを取り出した。


相「早速だが体操服(コレ)着てグラウンドに出ろ。」


他の生徒達は相澤から体操服を受け取ると、続々と更衣室の方へ向かっていった。





貴「…相澤殿…僕は個性上この外套を脱ぐことは避けたいのだが。」




相「あぁ、芥川か。いいよ、お前は外套(ソレ)でも。校長からちゃんと聞いてる。着替えなくていいんなら早くグラウンドへ向かえ。時間は有限だぞ。それと、殿じゃなくて先生な。」


貴「感謝する…」




相澤が話の分かる人間でよかった。

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十七夜(プロフ) - お答えします。主人公の芥川妹は文ストの世界から来たいわば転生者です。文ストでは少し難しい漢字や言い回しをするのと、転生者として他のキャラクターと違いを出そうと思ったからです。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月11日 9時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!この作品すごく私好みの作品です!一つ質問ですがヒーローをヒーロォと書いているのはなぜですか? (2019年5月11日 2時) (レス) id: 1a55ee5e7b (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - ありがとうございます!楽しんで頂けるように、これからも頑張って更新していきます! (2019年5月6日 19時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!文ストもヒロアカも好きな、自分にとってはもうご褒美としか、言いようがないです!ありがとうございます。更新がんばってください!応援しています! (2019年5月6日 17時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - 雫さん» 応援ありがとうございます!一人称がやつがれな無自覚系男装女子が書いてみたかったのです。これからもよろしくお願いします! (2019年5月1日 18時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十七夜 | 作成日時:2018年11月10日 17時

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