圧倒的恐怖 ページ43
それは本当に突然だった。
ゾワリと身震いがする。
『…ショッピ様…何か変です』
syp「またですか？今度は何…っ！」
傍にいた猫達が脱兎の如く、この場から消え去る。
その異様さにショッピ様も異常を感じたようで、ガバッと身体を起こした。
syp「…何が起きてるんすか？」
『何か…良くないモノが来てます』
何かまでは分からない。
でも確実に森の奥にいる。
そして息を殺してこっちを伺っている。
魔獣か？
いや、でも魔獣は少し前にグルッペン総統閣下達が倒したはず。
魔獣はこんな短期間で次々と生まれる物ではないと聞いた。
syp「Aさん、逃げましょう」
『はい！』
ショッピ様が素早く創造したバイクの後ろに乗る。
先に跨っていたショッピ様は、右耳のイヤホンを触りバイクを走らせた。
syp「緊急事態です！」
会話の相手はロボロ様だろう。
イヤホンが無くても何か叫んでいるのが聞こえる。
syp「また覗いてたんですか？森ん中にヤバイ奴がいるんをAさんが見付けました。至急戻ります」
間をおいて了解と返事をしたショッピ様は、来た道を戻る。
行きと違う速度に、振り落とされないよう腰へ回す力を強くした。
その時だった。
ゾワゾワゾワッ
『っ！！？』
喉がヒュッと音を立てる。
汗が吹き出て、心臓が痛いくらい早鐘を打つ。
今までに感じたことの無い、圧倒的恐怖。
背筋に悪寒が走る。
怖い、狩られる。
振り返れば、黒い塊がとてつもない速さで迫ってきている。
何なのか分からないけど、これだけは直感する。
あれはヤバイ。
どうしたら良い？
ショッピ様にはバイクの操作に専念してもらわないといけない。
今この状況下で何とか出来るのは私だけだ。
ショッピ様だけは絶対に守らなくては。
黒い塊は真後ろにまで詰め寄っている。
syp「…クソっ……」
ショッピ様の口惜しそうな声に腹をくくる。
片手を後ろへ突きだす。
上手くいく保証もないが、何もしなければこのまま2人して終わりだ。
ぶっつけ本番上等、イメージはバリア。
黒い塊と私の手がぶつかる。
バリバリと鳴る音と共に加わる衝撃。
グラリと身体が傾く。
片手を離していたせいで、バランスを崩す身体を支えられない。
syp「Aさん！」
落ちると覚悟した私に手を伸ばすショッピ様。
違う。そうじゃない。
私が助けなきゃいけないのに。
お願い。
私に守る力があるのなら、ショッピ様を助けて。
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ゆかり(プロフ) - わぁーー、めっちゃ嬉しい！ありがとーございます！書きたい話はまだまだあるので、頑張りますね。 (2021年11月3日 20時) (
レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - とても面白いです！どストライクにハマる世界観、書き方、夢主の性格...など！めちゃくちゃ好きです。次の更新楽しみにしています。無理せず頑張ってください！ (2021年11月2日 23時) (レス) @page31 id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 御三方、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！頑張る励みになりますね。そして銀狐様、ご指摘ありがとうございました。コソッと直してみました！ (2021年10月25日 12時) (レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
銀狐(プロフ) - この作品好きです！これからも御体に気を付けながら頑張ってください！あと大食漢ではないでしょうか？ (2021年10月25日 10時) (レス) @page18 id: b88b2ea9fb (このIDを非表示/違反報告)
シー - え、めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！ (2021年10月21日 3時) (レス) id: 7d376a875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかり | 作成日時：2021年10月15日 6時
