おまけ2:episode'sレイリー ページ45
あの時、処刑台で抱きかかえたとき
あのまま海に連れ出せばこんなことにはならなかったかもしれない
そんなことをこの部屋で眠るAを見る度に思う
肉、花、海、本、Aの好きな物で埋まるこの部屋
私だけがAの好きな物すら知らない
何も知らない
でもただひとつ分かることはあの時の自分の行動は正しかったということだ
白ひげもその家族も私がAに逢いに行くことを良しとする、むしろ歓迎されるくらいだ。だが私自身がAの前に立てないでいる、眠ったままのあの子を見ていると自分が変わってやれたならと嘆くしか出来ない。
先日、不夜島に行った
噂通り、ミーシャの遺体はあの時のまま人形にされラブドールの扱いを受けていた。奪い取って抱き締めて.......こんなにも長い間そんな目に合わせていたなんて、娘にもこんな思いをさせたなんて、Aにもミーシャにも合わせる顔なんてない
「君の好きな花畑だ、海も見えるだろう?」
海なんて嫌よ、死んでまで貴方を想って海を見るなんて馬鹿にしないで?私は空を見るの、太陽を見るの、向日葵みたいに
「私の我儘だ、Aのいる海も太陽も、向日葵に囲まれて見守ってくれ」
小さな無人島にある、一面のひまわり畑の真ん中に墓石と小さな棺が納められた。
「愛してる、今までもこれからも....ずっと君だけだ」
ほんとかしら?そう笑う君の声がした気がする。
「本当さ、嘘ついたことなんてないだろう?」
嘘ばっかりよ、笑う君を抱き締められたらまた言葉を交わせたら......
「すまない、すまない.......」
弱気にならないで、愛してるわ。
Aを私の分まで愛してあげて
「ッミーシャ!.......気のせいか」
いや、確かにそこにいたのだろう。
どいつもこいつも、私を置いていくんじゃない
ロジャーもミーシャも.......私はいつになったらそっちに行けるのかな、ミーシャの押されるようにして島を出た。不思議と笑顔になれた
『Aが待ってるわよ』
波の音に掻き消されながらもその声は確かにそこにあった
プルルルルルルル
「コーティング屋のレイさんだ。何か用かね?」
「冥王!!はやくこい!!」
「あぁトラファルガーか」
「いいから!!Aが起きたぞ!」
「.......」
「おい!?聞いてんのか!?」
「.......」
ガチャり
波の穏やかな海の上、突然吹いた強風に振り向けば満開の向日葵がこちらを向いていた
「全く、君には敵わないな」
「.......ありがとう」
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麗葉 - 最高でした!(`;ω;´)違う作品でも頑張ってください! (5月6日 20時) (レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 番外編でエースとサボとルフィと4人で会うのも見てみたいです! (2020年6月8日 5時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 黒猫さん» 頑張って続けます!任せろ〜!笑、ありがとう! (2020年5月28日 18時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 幸別愛友さん» 私、正直viぐらいで辞めてしまおうと思ったのですが幸別さまのコメントで頑張れました、とっても嬉しかったです!ありがとうございました!遅くなりますがゆっくり更新していきますので今後ともよろしくお願いいたします。 (2020年5月28日 18時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - ゆうきさん» ありがとうございます、今後ともよろしくお願いいたします! (2020年5月28日 18時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れんこん | 作成日時:2020年5月10日 0時