story.19 ページ22
真剣なまなざしで私を見つめる怜。
ちょっと緊張。
言葉の続きを待っているとき、廊下から聞きおぼえのある声が聞こえた。
「あの、A先輩。ちょっといいですか?」
私はちらりと怜のほうを見たが、行っておいでと言われたので席を立つ。
あ「どうしたの?また迷った?」
少し冗談っぽい口調で言うと、昨日道を教えた美少年は笑いながら首を横に振った。
「ちがいますよ!昨日、名前も言わず別れてしまったので」
ほんと、彼の笑顔は天使だ。
しかも、名前を言うためにわざわざ来てくれたとか。
あ「わざわざごめんねー」
「いえ、気にしないでください!僕の名前は椿健太っていいます!これから、よろしくお願いします」
ぺこりと頭をさげる健太くん。
あ、勝手に名前で呼んでもいいのかな。
健太「ぜひ、名前でよんでくださいね」
あ「え、なんでわかったの」
健太「先輩、おもいっきり声出てましたよ」
くすくす笑う健太くん、あーその笑顔みるとやっぱ女子として自信なくすな。
あ「そうだったか…ま、これからよろしくね健太くん!」
健太「はい!それじゃ、俺はこれで」
手をふりながら戻っていく健太くんの背中を見送り、教室に戻ると優が話しかけてきた。
怜のほうに行こうと思ったけど、まあしょうがない。
優「ねー、もしかして今のって健太くん?」
あ「え、しってるの?」
優「ほら、すっごい美少年が新入生の中にいるって噂になってるよ!Aならもう知ってると思ったんだけど」
ほー、まぁ聞いたような聞いてないような。
優「A、けっこうやるねー。怜くんともいい感じだし」
あ「いい感じって何?!そんでもって、そのにやけ顔やめようよ」
優「はいはい!ついでに、蓮くんの機嫌なおしてよー。朝の噂きいて、なんかすごい苛立ってるからさ」
チラリと蓮のほうを見ると、確かにイライラしてるな。
あ「あーもう、ほんと意味わかんないなアイツ。ま、もうちょっとで授業始まるし、あとでね」
結局怜からなんも聞けてないし…授業中に聞こう。
そう思いながら席につくわたしだった。
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夢 - 主さんストーリーとても面白いです!あの質問なんですが作った人から名前変換オリジナルの名前って見たりできるんですか? (2022年10月9日 18時) (レス) @page7 id: 914057515a (このIDを非表示/違反報告)
マコ - 幼なじみ可愛すぎて心臓痛いです笑 (2016年11月14日 0時) (レス) id: 3964615cd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - か - せんぱいがいいな - 笑 (2016年6月28日 16時) (レス) id: a9f7a71f31 (このIDを非表示/違反報告)
yuki - 先輩がいいです! (2016年2月29日 1時) (レス) id: ce8849c6f1 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - せんぱいで!! (2015年7月20日 23時) (レス) id: 6d0d403dce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憐 | 作成日時:2014年3月17日 16時