隣の家のお兄ちゃん～Ren.N～ (ページ5)

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episode5 ページ5

紫耀くんが“のんちゃ～ん”と手招きをする。
私もそれを真似て“廉に～”と両手で手招きする。

「A～、そいつ誰？まさかとは思うけど、彼氏とちゃうよな？」

「彼氏やあらへんわ、お友だちやねん！平野紫耀くん！」

「え～紫耀、こんなかわええ子と仲良くなったとか羨ましいわ」

「ええやろ～」

突然可愛いと誉められて、えへへと照れ笑いを浮かべる。
のんちゃんと呼ばれるその人は、どうやら小瀧望さんで間違いないらしい。

「あ、君がAちゃんね？廉からよう話聞いてるわ～」

「っえ？！どんな話ですか？！」

「んーとな、」

「んなもんいちいち話さんでええねん！Aもプライベートなこと聞くなや！」

「何やねんプライベートなことって！」

ふと、隣にいる紫耀くんを見てみると、声がでないほど笑っていた。
そんなに面白かったんかな。

「ほな、俺は紫耀とイチャイチャしながら帰りますか……」

「え、俺のんちゃんとイチャイチャしたない」

「何でやねん！んじゃ、また明日な。ばいばい、廉、Aちゃん」

「さよなら！」

軽くお辞儀をして、紫耀くんと望さんを見送る。
廉兄と二人きりになり、自然と笑顔になってしまう。

「なにニヤニヤしてんねん」

「してへんわ」

「しとるわ」

廉兄は私の頬を軽くつねる。
少しじんじんして痛いけど、嬉しいと感じてしまう。