シガレット・キス 2 ページ6
「私、伊崎Aは城山先生に子ども扱いされて非常に傷つきました。
今なら教室を飛び出して、『城山先生のロリコン‼犯罪者‼』って叫んで回っちゃいそうです。」
「それだけはマジ勘弁…」
生徒と教師の恋愛はご法度。
そんな当たり前のことを知りながら、紆余曲折あって私たちは付き合った。
一緒にいる時間の殆どを、『教師と生徒』として過ごさなくてはならない。
それだけに、2人きりの時に子ども扱いされるのはどうしても寂しく感じてしまうのだ。
少し拗ねたように顔を背けていると、城山が立ち上がったのが気配で分かった。
「…A…。」
「なに…んぐ。」
振り返って口を開けると、細いものが口内に差し込まれた。
その感触と味で分かる。ポキポキ音を鳴らして食べる某スティック菓子だ。
「タバコはまだはえーからそれでも食ってろ。」
また子ども扱いして…とむくれるも、菓子に罪はないのでポキポキ食べ進む。
もう1本、とねだるとまた新しい1本が口に差し込まれた。
「だいだい、なんで急にタバコの話なんかするんだよ…」
「…においがして気になったから?」
「げ…やっぱタバコくさい?」
実は気にしていたのか、城山はバツが悪そうな顔をすると白衣のポケットから消臭剤を取り出して自分にふり始めた。
でも、私は知っていた。
私と付き合ってから、明らかに吸う本数が減っていること。
吸うとしても絶対私の前では吸わないこと。
においがうつったりしないように消臭剤をいつでも用意して、吸った後必ず使ってること。
そんな気遣い1つ1つのすべてが好きだった。
それに…
「私、蓮のタバコのにおい、嫌いじゃないよ。」
シガレット・キス 3 (ラスト)→←シガレット・キス 1 (教師×生徒)
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トトトノト - すごい良い!めっちゃ好きですわ〜。続きを見たいです。あっ、勿論自分のペースでええけど...。 (2020年7月1日 22時) (レス) id: 200aff7742 (このIDを非表示/違反報告)
瀬令瑠菜(プロフ) - 水渚桃華さん» ありがとうございます!イベント内の作品やイベ主様の作品もこれから拝見しますね! (2020年5月24日 16時) (レス) id: 82a09a5d81 (このIDを非表示/違反報告)
水渚桃華 - 読ませていただきました。面白かったです。私が気に入った話は、生徒会長×後輩役員の話です。カッコ良い会長にときめいてしまいました!これからも見にきますので、更新頑張ってください。イベント参加有難うございます。 (2020年5月24日 15時) (レス) id: 3a85905bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬令瑠菜 | 作成日時:2020年5月23日 23時