38話 『私は怒っている』 ページ38
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「……おお、これは驚いた。
先ほどまで俺と話すのも怖かった女が、俺に
攻撃を仕掛けてくるとは」
悠仁の心臓あたりに手を持ってきた宿儺に対して
嫌な予感がし、鞭で両手を封じた
「悠仁に、何をするつもりなの…」
落ち着け、落ち着け、落ち着いて
鞭を離すな、引っ張れ。
動きを止めなければ。
「言っただろう?人質にする、と」
淡々と喋っているのに、この力…!
私の腕が引きちぎれそうになる
「こ…の…っ…」
「頑張っているところすまんな。
俺の方がお前の何百倍も力を持っている」
「っ!?」
宿儺は鞭を封じられた両手でいとも簡単に
引きちぎった
まるで、細い糸を特に力を加えず引きちぎるように
「お前は最後だからな、おとなしく待っていろ」
と、宿儺が言うと持っていた鞭…ではなく
私自身を掴み、投げ飛ばした
私の身体は少年院の寮の壁に背中から
全身へと叩きつけられた
「がっ…はっ……」
微かに恵の声が聞こえる
宿儺は悠仁を人質にしたあと次に
恵を殺すと言っていた
私は…恵より強くない
けどここで、『怪我をして、痛くて動けなくて気づいたら同級生が死んでました』なんて絶対言いたくない
それは、私が私を否定することになる
それに____私は怒っている
宿儺が悠仁を人質にとったことも、
それを防げなかった私の無力さも、
姐さんの形見である鞭を千切られたことも、
恵を殺そうとする宿儺のことも、
今、こんなところで無様に倒れている私も、
全部、全部だ____!
____眼帯が先程の衝撃で外れ、左目に
異常が起きていることを彼女本人もそれを知らない
『謌代�隕冶ヲ壹�謾ッ驟崎
謌代→雋エ讒倥�荳蠢�酔菴薙→縺ェ繧』
____"彼女の意思とは無関係に"
口が勝手に開き、聞き取れない程の声でなにか
言っていた
その直後、彼女の隣に宿儺に飛ばされた
伏黒が痛みと、隣にいる彼女に違和感を感じていた
「透見…?何を、言ってるんだ…?」
____今の彼女には同級生の伏黒の声は届かない
『我に従い、我にその眼を預けよ』
____まるで、誰かの言葉を借りたように、
はっきりとそう言った
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えむむ(プロフ) - あいりさん» あいりさんはじめまして!コメントありがとうございます!!そう言って頂けるととても嬉しいです!頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - さわりにゃんこさん» さわりにゃんこさんコメントありがとうございます!!本当ですか!嬉しいです、、、そうですね!私も一年ズ、二年ズに夢主を絡ませたいです! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - シノンさん» シノンさんコメントありがとうございます!そう言って頂けるとモチベが上がります!更新頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 初めまして!いつも通知がきて嬉しく読んでます!!勧誘成功してからのお話もとっても読みたいです!! (2020年11月28日 18時) (レス) id: 209cc63d47 (このIDを非表示/違反報告)
さわりにゃんこ(プロフ) - いつも通知が来るたびワクワクしながら読んでます。続編は読んでみたいですね!五条先生との絡みもですが1年ズ以外にも2年ズとかとの絡みも気になるので! (2020年11月28日 18時) (レス) id: a346737382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えむむ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年11月23日 19時