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そのまた次の日、心電図が取れたのと、自分でトイレに行く許可がおりたから、もとの病室に戻ってきた。
ベッドの背中を立ててもらって、その時に、神山さんに言われたひとこと。
え、なんで、知ってんの？
手渡された酸素を、自分で耳にかけながら、やっぱこの人にはいろいろバレてんだ、ってちょっと焦る。
「結構有名やからね、�霤弔気鵝�笑 循環器のピンクの頭の子って。笑」
「…やだ、うそ、」
「ん、ほんま。 可愛い子やねぇ、っておじいちゃんたちの中ではアイドル的存在よ？笑」
よいしょって言って、椅子引っ張ってきて、当たり前のように居座る、神山さん。
昨日までは、ずっと寝てばっかだったから、久々におしゃべりできんの、ふつうに嬉しいかも。
アイドル的存在とか、ウケる、まぁ、よく言われるかなぁ。笑
屋上に行かなくなって2日経ったんだけど、咳がそんなに治ってない、特に発作起こした次の日なんか、ずっと咳き込んでた。
治んないのって屋上のせいじゃないのかな、よくわかんないけど。
「屋上でなにしてたん？」
「…ん、？……んー、空見てた、」
「へぇ、星とか詳しいん？」
「…そんなわけ、ないじゃん、笑」
そんなからだの不安とか、気持ちの不安とかを、屋上の星に頼りに行ってた、っていうのは、ちょっとあるかもしれない。
のんが、自分のママはお星さまになった、って言ってたのを聞いてから、なんとなく星を見たくなるんだよね、わたしのママもいるのかなとか思って。
そしたら、のんもいるような気がしてきて、いっしょにしゃべりたくなったんだ。
のん、元気？って、わたしは、ちょっと元気じゃないかも、うそうそ、元気だよ。笑
でも、この辺は、言ってもそれなりの都会で、季節的なこともあるのかわかんないけど、星なんか見えないから、余計に不安になった。
探しても探しても何にもなくて、まるでわたしの将来みたいな、ほら、お先真っ暗っていうじゃん。
毎日探しに行ってたのに、何にもない。
発作は、たぶん、探してもムダだよ、ってからだが教えてくれたんだと思う。
「……ねぇ、…神山さん、…」
生きてるのが、楽しくない。
楽しく生きたいのに、今まで別れ道があったら、ずっと楽しい方だけを進んできたのに。
目の前には、先の見えない治療の一本道しかない。
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みき(プロフ) - いつも楽しく拝読しています。毎日更新されているか楽しみで、お話が続くのが嬉しいです。お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！ (2019年10月26日 23時) (
レス) id: 80bf883441 (このIDを非表示/違反報告)
Riru(プロフ) - のんちゃんのお手紙で涙が出ちゃいました、、西埜さんが選ぶ言葉がほんとに大好きです。 (2019年10月24日 12時) (レス) id: 52537ea43d (このIDを非表示/違反報告)
りりあん(プロフ) - 西埜さんの文章がすごく好きです！これからもずっと応援しています！ (2019年10月18日 4時) (レス) id: bb098296da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 | 作成日時：2019年10月15日 23時
