28 ページ29
「…っいない。どこ行ったの…？」
あの後マーヤに話を聞き、倉庫に向かったが
そこには誰もいなかった。
地面に残る血の跡に
胸騒ぎがして、走って直樹くんを探す。
すると、工事現場から声が聞こえた。
剛「くっそぉ！！
…おめぇ、まだ腕折れてんだろ…。
何無茶してんだよ！」
「えっ…。剛くん…？」
嫌な予感がして、恐る恐る近づく。
剛「…巻き込んじまったじゃねーかよ。
俺の、くっだらねぇ二重生活に…。
おめぇに特服の場所なんか
教えんじゃなかったよ…。」
扉を開けると、
白百合の制服を着た剛くんと…
ベンチに倒れ、意識を失っている
特服姿の直樹くんがいた。
「…っ直樹くん！！」
剛「…A。」
っなんで…！
こんなにやられてんのよ…
駆け寄って、
傷だらけの顔をそっと撫でる。
「…剛くん、どういうこと?！」
思わず口調が強くなった。
俯く剛くん。
その時。
うっ…と顔を顰めて
直樹くんが目を覚ました。
「…いってぇ…。」
「直樹くん！！」
剛「…！伍代…。
ごめん、俺…」
「気にすんな…。
はぁっ…。唐揚げの礼だ…。」
苦しそうに答える姿に
難波家で嬉しそうにご飯を食べていた
直樹くんの顔が浮かんだ。
…剛くんの秘密、守りたかったんだね…。
「…っ難波。」
起きあがろうとする直樹くんを支える。
「…っ今の生活続けたけりゃあ
最上とやり合おうなんか
思うんじゃねーぞ…。」
直樹くんの言葉を聞き
剛くんは目に涙を溜めた。
「…まって！」
立ち上がり、歩き出す
剛くんを引き止めて近づく。
「A、伍代のこと頼むな。」
「…っさっきはごめん。
剛くんを責めるような言い方して…。」
剛くんは悪くないのに…。
「そんなん、気にすんな。」
私の頭を撫でて
剛くんは歩き出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 372人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サソリ - 久しぶりに見たらめっちゃ面白すぎる！応援してます‼️←スズナの別アカです (2022年11月16日 22時) (
レス) @page46 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ(プロフ) - 続き楽しみにしています!!! (2022年9月6日 2時) (レス) @page44 id: 12a698956c (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - みゆりさん» コメントありがとうございます！めっちゃわかります。伍代くん最高すぎます…！ (2022年7月3日 16時) (レス) id: 54aa765702 (このIDを非表示/違反報告)
みゆり - もう、ホントに伍代くん関連の作品全部に目を通してるんで、つくづく思うんですけど…。伍代くんってやっぱ最強だなって。このツンデレ具合とか、守ってくれるとことか、仲間を絶対見捨てない優しいとことか…。いいとこありすぎてもうこれは罪ですよ！ (2022年6月26日 22時) (レス) @page34 id: 62691ac6fc (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - ひかさん» コメントありがとうございます！甘め伍代くん、気に入っていただき嬉しいです！更新頑張るのでまた見に来てください！ (2022年6月26日 14時) (レス) id: 463d88c055 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ren | 作成日時：2022年6月11日 13時
