リンタングル ~Ren.N~ (ページ31)

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Story 31 ページ31

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神『おはよ』

「おはよう」

いつも通り、ドアを開けたら
壁に寄っかかって立っている勇太。

神『昨日、廉と話せた？』

「うん、話せたよ……」

そういえば、勇太にちゃんと言ってなかったな、なんて思ったけど

廉の事情を第三者が勝手に言うのもよくないし……

神『まあ、深くは聞かないでおくけど。
仲直りできたんだよな？？』

さすが。
気の利く勇太は深く聞いてこない。

いい幼なじみを持ったなあなんて改めて思う。

でも、勇太の言った"仲直り"という言葉に当てはまるのかどうかはわからない。

そもそも喧嘩をした訳でもないし

お互いが嫌った訳でもない。

「仲直り……っていうか、まあそんな感じなのかな。」

でも、深く話す必要もないかなって思って
とりあえず"喧嘩"というような設定にしておく。

神『まあ、ならいいけど。』

そういえば、廉の幼なじみは私たちの関係を知ってるんだっけ。

だから、祭りのことも止めたんだよね……

あれ？……てことは

"好き"

ってこと……？

普通、"ただの"幼なじみだったら

逆に応援するだろうし。

まさか、ライバルが幼なじみなの？

神『なんか、百面相してるみたいだけど。』

「へ？」

神『顔、怖いけど。』

「え、あ、うん。」

もし、仮に廉の幼なじみが廉のことを好きだとして……

それって入る隙なんかないんじゃ……

廉が幼なじみのことを話すあの瞳も、すごく何かを想ってる感じがした。

もしかして

(両想い……なのかな)