柱になった弟と柱になりたくない姉【鬼滅の刃】

38日目 ページ40

『お館様、参りました。』

｢よく来たね。
今日、恐らく無惨がここに来るだろう｣

しゅたっ！と柱の真似をしてしゃがみこむ。


今日がお館様の最後だから。
最後くらいは優秀な部下の真似事をしたい。

『矢張り、私もお館様と
共に爆発したい所存です。』

｢せめて実弥に本音を伝えてからしようね。｣

あ、本音伝えたらいいんだ。

｢結局、
Aの念願だった薬は出来たのかな？｣

さあ、どうでしょうか。


『どうだと思います？』

｢どうもしないよ。もし出来たならば、
再びこの地獄が巻き起こるだけだよ。
Aはそんな事しないって信じてる。｣

やだなぁ、お館様に信じられちゃってるんだ。

『最近、青の彼岸花
というものを見つけたんですよ』





｢青の彼岸花だと！？｣

来ると思ったよ。

『やぁ、よく来たね無惨』
｢初めましてだね｣

｢お前………十二鬼月を見逃したことは礼を言う。
だが、何故こんなに憎い筈なのに
殺意が湧かないんだ………！！
知っているだろう？Aよ｣

そりゃあ私が、
お館様ボイスの真似してるからですよ？？
昔死ぬほど練習したからマスターしたのだ！
まぁ、柱の知り合いは長い間居なかったから
披露するのは君が初めてだけどね！！！

遂に無惨に名前覚えて貰ったんだね私！
今までお前としか呼んでくれなかったのに！！


『イライラしたら、
お腹が空いてしまうだろう？
折角会えたのだからお話しようよ』

お腹すいたからって食べられたら困るんですよ
分かります？？？

私だってイライラしてる時、
目の前に鷲が居たら食べたくなるもん！

｢お話なんぞしたくない｣

交渉決裂ですか、残念です。





屋根をつき破って飛び上がったあと、
巨大な爆発音が響き渡った。







今までありがとうございました、お館様。
私の1番の親友で、1番の上司で、
そしてあまねさん含め
産屋敷家全員を愛していました。


そして足場の無い上空から、
重力に任せて無限城へ向かって落下していった

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