月恋 第111話 「オープンスケベ、ご注意下さい」 ページ17
「ノックするんだったら、私の返事をちゃんと待っててくださいよ」
と俺の突然の訪問に若干怒りながらも、律儀にお茶を淹れるA。
テーブルに二つ、淹れたてのお茶が並び、湯気とお茶の良い香りが俺の頬を優しく包む。
自分の部屋にもあるソファに座り、目の前に置かれた熱い緑茶をズズッと啜る。
「いやー悪い悪い。お前の返事を聞くのすっかり忘れてた」
お茶を飲み、ホッと一息ついたところで、今回のことについて俺の右隣に座ったAに謝罪する。
葵の部屋に入るときもそんな感じだからか、つい何時もの癖で返事を待たずして扉を開けてしまったのだ。
もし着替え中とかだったらどうするんですか、と隣に座るAに確かにその通りだと言う正論で反論されるも―――
「それはそれでラッキーだな。」
特に此方はそれに対して反論で返す気が無かったため素直な感想を伝えてみたら、右頬を軽くグニッとつねられた。
そして小柄で華奢な彼女を見て常々思う。
「ただ、ラッキースケベであっても、見るならもうちょっと胸が欲しいな」
「始さーん、葵さーん、新さんがセクハラしてきまーす。キャーコワーイ」
「悪かった。俺が悪かったです。だから葵と始さんだけは呼ばないで下さいAさん。後、お前全然怖いと思ってないだろ。台詞が棒読み過ぎて逆に怖い」
始さんと葵。俺的怒らせたくない人物ランキングツートップの名前を呼びながら部屋を出ていこうとするAを慌てて引き留める。
だがしかし、此処は男として、オープンスケベとしての名に懸けて譲れないものがある。
「男にとって巨乳は正義。小さくても大きくてもそれはそれで好きだけど、男としてはやっぱり巨乳が一番だと俺は思う!」
「それドヤ顔しながら言うことですか?」
本日一番のドヤ顔で、この胸に対する熱い想いを伝えたが、Aにはこの熱い想いが残念ながら届かなかった様である。
まさかのまさか、真顔で返されてぐうの音もでない。
「フッ、お子様のAにはまだ話が早かったようだな。非常に残念だ」
「あー、ホントウニザンネンデスネー。ところで、何しに来たんですか?」
「え?暇潰し」
「即刻お帰りください」
――――最近、Aが冷たい。
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櫻餅(プロフ) - 2次元大好き人間！！！さん» コメントありがとうございます。不定期更新ですが頑張ります。これからもこのお話を宜しくお願いします。 (2018年3月21日 12時) (
レス) id: eb7f0e71e0 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き人間！！！ - 続編おめでとうございます！これからの夢主ちゃんの成長が楽しみですね！！！更新頑張ってください！応援してます！ (2018年3月21日 11時) (レス) id: 6896f5a2c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻餅 | 作成日時：2018年3月13日 2時
