ウラオモテカノジョ〜あざとい女の子はきらいですか？〜【1】

ボケとツッコミ ページ29

「んで、どれがいいんや」
「これ」
「ここぞとばかりに一番高いやつ持ってくんな！」

ちょっとからかおうと、お高いアイス、その名もハーゲン○ッツ様を手に取った私の頭に手加減された手刀が鈴木くんによって落とされる。

鈴木くんは、ツッコミが上手いからボケに回りやすいし話していてとても楽しい。まあ、彼的には私みたいなボケボケ星人がいるだけで疲れるかもしれないが、そこは私のためにも我慢してもらおう。

「じゃあこれ」
「ガリ○リくん？」
「やっぱこれ」
「あー、雪見○いふくも美味しいよね」
「待って、やっぱりこれにする」
「もうなんでもいいから早くしてくれ」
「今、鈴木くんのお財布的にも私の胃袋的にも優しいアイスを選んでるからちょっと待って！」
「俺にアイス奢らせようとしてる時点でなにも優しくないんだけど？！てか、ミケさんお昼ご飯は？」
「食べたくなーい」

普段はよく食べる方なのだが最近、疲れているせいか、じめじめした暑さが続くせいか、はたまた両者なのかは分からないが全く食欲が沸かないのである。

「ちゃんと食べなさいよね！」
「はーいママ」
「誰がママよ！あんたみたいな聞き分けのない子、産んだ覚えないわよ！」
「鈴木くんってたまにオネェになるよね」
「ノッてやってんだよ！」
「あ、やっぱりスイカバーにしよーっと」
「もうぜんぜん俺の話聞いてないじゃん！」

結局、鈴木くんにはあずきバーを買ってもらった。

化けの皮が剥がれる→←疲れていると、脳みその回転が遅くなる。

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