194 ページ44
.
「この日のじいちゃんは空き？」
「贔屓さんの家から戻れば。」
「ならこの日に食事兼ねて来月の話をしたいんやけどいい？」
「予定入れておく。」
「助かる。忠義がこう管理してくれるようになってうちの流派は助かっています。」
「周りから反感食らっているけどね。相当嫌われているのは確か。」
「いままでがその場でしていたから揉めていたんやから。会社経営ならありえへん。」
「それをまかり通させようとしている人が多すぎるけど。」
キータッチをして予定を入れると茂ちゃんはスマホに通知が来て満足な表情になる。
「こう、スマホに予定が全て通知来るようになって相当便利。」
「剛先生対策。」
「それね。で、今日はどこにおるん？」
「散歩しながらいつもの場所に行っているとは思う。」
「通常運転やな。」
なんて笑って言われるけど、それも大事やと思う。
.
茂ちゃんの座っている応接椅子の真向かいに座りスマホをテーブルに置いた。
「配達に戻りてぇ。」
「無理やなぁ。」
にんまり笑って反応され俺はネクタイを少し緩めてから茂ちゃんを見てから言う。
「一昨日、連絡来たんよ、アチラさんから。」
「アチラさんは……東山さんから？」
「そう。ただ、父でなくばぁちゃんから。」
「どうしたん？」
「じいちゃんの体調が良くないらしくて見舞いに来て欲しいって。」
「行って大丈夫なんか？」
「分からへん。でも、じいちゃんの希望を俺は無下には出来へん。さんざん世話になっている以上そこはきちんと誠意持ちたいから……一応アチラさんの弁護士に連絡してから話をつけようかなって。」
「そう言う部分大事よな。」
「後で文句言われた時の対策は先手で取っておかなきゃあかんから。」
メガネを軽く上げてそう言うと茂ちゃんは俺を見てにんまり笑って言うねん。
「そう言うのはどこで覚えたん？」
「夜の仕事。」
「さすが。」
なんて意地悪な言い方するけどまじやから。確かに先手打って行動するのはホスト時代に色々な事を経験したおかげやって思う。言い方悪いけど、痛い目にあいたくないなら先回りしなければ大怪我をする。そんな痛い目にあった先輩を何人も見ていたから行動できるんだけど。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。嬉しい言葉です。中だるみするかな？そう思いながら日々更新しています。これからも宜しくお願い致します (2022年12月2日 16時) (
レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。わくわくが止まりません。 (2022年12月1日 17時) (レス) @page42 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 コメントありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです。まだ続きそうなのですが、これからもお付き合いくださいませ。 (2022年12月1日 15時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - いつも楽しみにしています。話の展開がワクワクしてきました。これからもよろしくお願いします。 (2022年11月30日 19時) (レス) @page41 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年10月24日 16時
