Ａ／Ｌ ３

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「お兄ちゃん、お姉ちゃんのお墓参りは行った？」


LI○Eで送られて来た場所は予約必須のおでん屋さん。前もって予約したかは知らんけど、こういう話題の場所をきちんと押さえている妹がほんまに凄いって思う。



「どこの？」



「うちの以外お姉ちゃんいないのに何言ってるの？」



「戻って来てから行ってへん。」



「なんで？」



「場所覚えてへん。」




「うそ、あんなに小さい時に散々行ったのに。」







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ハイボールを飲みながら楽しい会話でなく世間話、それも家の会話ってどうなんやろ?






そう思うけど、毎回妹と飲み食いするとこの手の話しかしてへん気がする。






「毎回無理やり連れて行かれたって感じやん。」




「そうだけど。」




「アイツが亡くなってからも近寄ってへん。そもそも勘当されているんで。」



「そうだった。」




「忘れたん？一応、解除はされてへんから。」





「頑固だよね、お父さんも。」



「無理だろ、アカン事したんだし。」






そう口にした時に妹は少しだけ困った顔をして俺を見て言う。





「私、なにがあったか聞いてないんだよね。」








高校生だった妹に話すのはハードルが高いのは分かっていたけど、いまだに話してないってどれだけ秘密事項案件にしているんだか。時間が経過して教えたほうがダメージ食らうと思うんやけど。






「稼いだ金つぎ込んで治療を俺が勝手に決めた。」



「えぇ……」




「そこそこ金はあったから。少しでも良いと言う治療法はしたいって思わへん？まだ若いし、アイツ
の夢だってあったんだし、彼氏と復縁したいって言うてたんやし。」





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譫言でも言うてたん。






ずっとずっと言ってたん。






俺の恋は叶わない。







なら、妹の恋はかなえてやりたいって言う拗らせ兄貴の希望って生まれへん？間違っていると言われてもアイツが頑張れるならって。





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