32 ページ32
.
「剃ってもすぐ生えちゃうのはあかん？」
「アウトらしい。」
「なら、うちの売れっ子のミドリちゃんとか声かけるし。」
「ミドリちゃんは少し身長が。」
「ヒールはいたら2メートルはあかん？」
「だから、そこはその。」
「だから俺は嫌やって言うてるやん。」
「大倉しかおらんねん。」
「お姉さまのコネクション使えばええやん。」
「アイツに聞いたら大倉が一番近い言うねん。」
ぐわぁん、眩暈発生。
お姉さままで俺を押すってもう人がいないって事やん、絶対おかしいやん。
「MV撮影は大倉が会いたがっていた松本さんだ！」
「なんですと？」
「松本さんにお願いしている。」
「松本先生？」
「そう、カメラから映像の世界にいった松本さん。今回、RYOが直々にお願いしてこうなりまして、だからな？」
「話す時間くれる？」
「合間に話せるようにする。」
「俺の悩みを聞いてもらえる？」
「聞いてもらうように頼み込むから。」
「……アイツは来ないよな。」
俺の一言に横山くんは「頼んでない。」そう言うた。
「アイツが来たら俺は即下りる。」
「そこはちゃんと手配しておく。」
「2日考えさせて。」
「明日は？」
「2日！」
「分かった、2日後に返事ください。資料、DVD,CDの一式は言ったのはこれ。」
仕事がこうして手元に来てしまった。
考えもしなかった仕事。
やりたくない仕事。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年3月23日 16時
