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女の仕事部屋に入るのは2回目。
引っ越しの荷物運ぶとき以来で、結構な書類の束と冊子とファイルがあるんやけどなんの仕事かさっぱり分からへん。電気が付けられ「ちょっと待ってて。」言われて改めてこの部屋を見ていく。壁に飾られた写真は俺の知らないものだらけで、気になって見ていくと、リビングに飾らない理由がすぐに分かった。
家族の写真
友達の写真
こう改めて目で見ると俺は家族の写真もなくて、友達の写真もない
まざまざと見ないために、女しか出入りしない部屋に置いている優しさ。
1枚の写真に目が行く。
「これって……」
思わず出た言葉。
「大学時代。」
「大学ってこっちやったん。」
「そう、パパの仕事の関係で中学から関西だったの。大学はこっちに戻って来たくて○○大学に通っていて、それはサークルの写真。」
「なにサークル？」
「軽音楽。」
「イメージないんやけど。」
「私は、裏方。運営に興味あったからそっちで学びたくて。」
女が隣に来て写真の中にいるある人を指さす。
「渋谷くんのバンドで持っていたサークル。」
急に言われた名前に俺は写真をもう一度見ると、そこにはいつも世話になっていた人がおった。
「へぇ……」
「人気あったんだよ。彼を目的でサークル人数増えて運営的には儲け出て。」
「悪徳やな。」
「サークルに参加したかったら参加費貰わなきゃ。」
女の顔を見ると懐かしそうに、愛しそうに見ていくのに気づく。
「楽しかった？」
「かなり。」
俺には分からない
皆が大学とかで楽しんでいる頃は生きるのに必死やったから。
写真をよくよく見ると、見たことある人が2人存在している。そうやった、同じ大学やった話をしていたからいてもおかしくないんや。
「……元気かな。」
微かに聞こえた名前に俺の体は強張り女を見てしまう。
指は俺の知っている人の所で止まっていたんやから。
「その人は忘れられない人？」
意地悪な質問をしているのは重々承知。でも、そんな表情をして、そんな言葉を呟くんやから思うやん。女は俺を黙って見て「さぁ？」なんて誤魔化すけど俺は写真を見てしまう。
「忘れられない彼氏？」
この言葉の後に女を見ると否定はしなければ、肯定もしない。
つまりそう言う事なんだって言う事や、俺かてあほやない。
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瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。本当にどうなるんだろう？と、書いてる時分が思いながら書いてしまいました。大人の話も楽しんでいただける様に書いていきたいです。 (2021年3月12日 8時) (
レス) id: d24f83f6f0 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。毎日更新が凄く楽しみでした。終わってしまうのが寂しいです。大人のお話も次のお話も凄く楽しみに待ってます。 (2021年3月10日 15時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ミムラ様 コメントありがとうございます。ゆっくり時間かけての更新ですがこれからもよろしくお願いいたします。 (2021年3月4日 16時) (レス) id: d70537b0b4 (このIDを非表示/違反報告)
ミムラ(プロフ) - 毎日楽しみに更新待ってます。大人の部分楽しみです．文章、言い表し素敵です。 (2021年1月22日 10時) (レス) id: 7580c075fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年1月20日 16時
