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「体重20キロも体重増加して、おばあちゃんの家の犬に威嚇されて大変だったんですよ。」
匂いも変わるんですか?そもそも、犬の威嚇って相当ちゃう?
「人に好かれそうに見えるなぁ。」
「こっちの時は外に女作って遊んでいた時期ですから、人には好かれていたともいますよ。」
きっぱり、バッサリいう丸山さんがものすごく怖いです、俺。
「その女の一人がチカちゃんか。」
「きっと、ダダのことだからいいこと言ってだましたんだと思いますよ。ほんま、昔のダダって口が上手くて遊びまくっていて。マムを泣かせて修羅場何回も見ましたから。」
何て言うか、過去の写真を見てから今のを見ると人に歴史ありって感じ。
完全に嫁が権力を握っているからこの感じの写真なんやな。
「お母さん強いでしょ?」
「勝てませんね。」
「だろうねぇ。」
見るからに……強そう。
エレベーターにて今度は1階に下りて受付にあるグリーンや会計近くの植物を取り換えて作業完了。裏の職員駐車場に向かっている時だった。
「やっほい!!!!!」
突然謎の声を上げたのは丸山さんで「なに?」なんて言うと慌てている。なんか、これ以上先に行かせないように必死に攻防を始めた。
「どうしたんです?」
「いやいやいや、忠義くん、ちょっとちょーーーっと。」
怪しい動き。
くねくね動き。
何が起きたん?
何が……
そこで見たのは意外なものだった。
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植物園に来ている業者さんと横山先生……
ハグ?
いや……抱擁していた。
それはまるで恋人同士のような行動に俺には見えた。
飲み屋で話していた時に『それなりのことは。』言うてたけど、それなりはそれ?
え?
つまり、つまり、そういう事?
看護師に手を出す事はないは……
「別れてなかったんや。」
急にしゃがみ込み真剣に見始めた丸山さん。
その後ろでチラ見している俺。
壁に隠れてのぞき見行為。
「きみくんの話からして、村上さんとはもう関係ないって言ってたのに。」
そういう名前だったな、業者さんの名前。
「これはすば るに伝えなくては。」
なぜすば るくんに伝えなきゃいけないんや?いや、その前に車に戻ってさっさと次の仕事したいんですけど、なんで植物園の車の近くに車止めるん?
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作者名:瀬奈 | 作成日時:2020年11月17日 16時