検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:99,554 hit

変化していく力 ページ22

「お待ちしておりました」


その日の内に
紫城は草薙と十束に事情を説明して
十束と共に屯所へと訪れていた

迎え入れられた応接間で
お茶を差し出されて紫城は静かに席に着いた


「それで、Aに関する話ってことだけど…
宗像さんはどれだけ知ってるの?」


「少なくとも、あなた方よりは。
そちらはどれだけ?」


「あんたと交わした約束については説明を受けたよ。
あとは情報を遮断するための抑制剤がセンターから支給されていること。
過去に、センターがAに情報を与えることによる能力発動条件や影響力を実験したことも聞いた。


でも薬の話は、嘘だろうね」


ぴくりとお茶を啜った紫城の指先が跳ねた

抑制剤であることは本当であるが
炎の暴発を抑えているのはそれではない



炎の暴発は紫城の中にある衝動みたいなもので
ストレインとしての力がそれに加わることで大きなものになるだけだ

実際、その衝動を発散しているのは喧嘩である


そう断言した十束に、紫城は静かにそれを肯定した


「彼の能力は
一定条件と無条件での透視。
情報による未来予知。
そして自分の身に降りかかる不幸の予知が主です。

しかし
直近の定期健診で、情報による未来予知が正しくないと判明しました」


「どういうこと?
未来予知はそれなりに制御できるようになったって話だったけど」


「変化したんです。
情報を得ることで未来を見ることが出来るのは変わりません。
その範囲が大幅に広がったことと、彼自身が望めば予知できるということは大きな進歩です。

ただ
これは今まで傾向としてあったのを見落としていただけなのですが



情報を得ること、そのものが出来る様なんです。

情報を得ることで未来を見るだけではなく

1部の情報を得るだけで、より正確な情報を得たり導くことができる
といえばわかりやすいでしょうか。


現在追っているモグラの件。
聞き出さずして、彼が情報を得たと確認していますが」


ちらりと十束が紫城を見る
あの時端末をいじっていた紫城だから、十束は紫城はそこから情報を得ているのだと思っていた

そういうのは得意な方だったから

草薙だってそう思っていただろう
それさえも、カモフラージュだったというのか

いつか必ず訪れる未来だと言うのなら→←試された答え



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
199人がお気に入り
設定タグ:K(アニメ) , 男主 , 吠舞羅
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鍵宮 | 作成日時:2019年7月9日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。