【あんスタ】女帝軍師ちゃんの帰還(１)

番外編 追憶＊初めて会った日のこと side明星 スバル ページ42

夢ノ咲学院に入学して、一週間くらいたった頃。

俺は、朝早くに学院に大吉を連れて散歩してた。

あ、もちろん土日だよ。

俺が入学した年は、桜が咲くのが遅かったから、まだ桜が咲いてた。

その桜を見てた。学院に入学したことを少し後悔しながら。

もっとキラキラしたものだと思っていたんだ。アイドルっていうのは。

この学院で見たのは、キラキラとは真逆のもので。

現実を叩きつけられた。



そんな事を考えていても、後悔していても仕方ないと俺は桜から離れようと、帰ろうとした。

くるり、後ろを向いた。

「君、何をしているの？…桜を見て、何か考えてたの？」

後ろにいたのは、綺麗な女の人。

「うん。…後悔してた。ここに、キラキラしたものはないって、俺が欲しいものはないって。」

先輩ってことはネクタイの色でわかったけど、タメ口で言った。

何で関わりのない先輩に話したのかは分からない。

ただ、この人なら、どうすればいいか教えてくれる気がして。

「なら、君が変えればいいんじゃない？」

そう返ってきた。俺に、そんな力があるのかな。

何も返せずに、黙った。すると、

「大丈夫。君には、大きな力がある。いつになるかは分からないけど、きっと、変えられる。」

じゃあね、そう言って先輩は行ってしまった。

先輩の後ろ姿を見ながら、俺は桜に誓った。

──この学院を変える

って。



先輩が五奇人と共に生徒会と戦っていると知ったのは、その後のこと。





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新作です

【あんスタ短編集】高校生、青春中。

番外編 ＊待ち望んだ日のこと side 朔間 零→←【作者より】続編出来ました！

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