第２７話 〜彼の今と悲しい色〜 ページ31
私と夏目と宙君は向かい合うような形で椅子に座っていた。宙君がひなた君の如く私に興味を持ったようで、ジーっと見てくる。…少し恥ずかしいし、なんとなく困る。
「宙、A姉さンが困っていル。…やめてあげなさイ」
夏目がそう言うと、宙君は私をジーっと見るのをやめてくれた。
「困らせちゃった時は謝るな〜ごめんなさい。」
素直な子だなぁ。
「いいよ。」
大丈夫だから、そんなにしゅんとしないで。私が泣きそう。
「にしてモ、宙がこんなに興味を持つとはネ。…何か見つけたのかイ、宙？」
「はい、ししょー。宙はとても綺麗な色を見つけました！A先輩の色、宙は好きです♪」
色？さっきから、何のことだろう。雰囲気的なことかな？
「にしても、部室で待っていて良かったヨ。…零兄さンの言った通りダ」
え、どういうこと。零の言った通りって。
「A姉さンが来る前にネ、糸電話で零兄さンが『部室で待っていれば、Aから来るはずじゃ。』って言ってきてネ。おかげで学院内を走ることにも、魔法を使うことにもならなかったヨ」
…零って本当に不思議だよね。何で分かるんだろう？宗もそう言われたのかな？
ま、それはいいか。
「今、夏目はユニットを組んでるの？」
「組んでいるヨ。ここにいル宙と、…先輩と『Switch』というユニットを組んでル。」
先輩？誰だろ？
「先輩って誰のこと？」
「青葉つむぎ、だヨ」
今日一番の驚きだよ。あの『皇帝』の仲間がね…。まぁ、青葉も実力はあったからね。
「でもぶっちゃけ、どんくさイ」
夏目が不満そうに言う。仲悪いの？
「ししょーはこう言ってるけど、二人は仲良しな〜」
宙君が笑った。
なんだかんだで私達は、三人で話し込んだ。
「じゃ、そろそろ行くね。バイバイ夏目、宙君。」
「うン。また来てネ。」
「はい、バイバイな〜」
ゲー研の部室を出た。
＊＊＊
「ししょー」
「なんだい、宙？」
宙はさっきの笑顔を一変させていル。
「A先輩、綺麗な色の後ろに…悲しい色があったんだな〜。宙はあんな色、初めて見ました」
…悲しい色、カ。そうだろうネ。だってA姉さンは、
──五奇人よりも、悲しみを抱えているんだかラ。
学院に来れたのが、奇跡だっテ思うヨ。
【作者より】感謝の気持ち２→←第２６話 〜魔法使いとの再会〜
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藍刻 零紗(プロフ) - りあゆきさん» 了解いたしました！ちょっとずつ直していきますね。指摘ありがとうございます！ (2017年8月22日 22時) (
レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
りあゆき(プロフ) - 深海くんの口調を、できればひらがなにしてほしいです。あ、初コメ失礼しました (2017年8月22日 20時) (レス) id: 1a940d4794 (このIDを非表示/違反報告)
藍刻 零紗(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます！コメント、めっちゃ嬉しいです(*^O^*)更新頑張ります！ (2017年7月2日 19時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - テ*トお疲れ様でした！絵上手過ぎですか…°‐°無理のないように、更新頑張ってください！ (2017年7月2日 18時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
藍刻 零紗(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます！そう言ってもらえるのは作者としてとっても嬉しいです(*≧∀≦*)これからも頑張るので、よろしくお願いします！ (2017年6月19日 16時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
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