救済措置を継続せよ【名探偵コナン】

作戦強行 コナンside ページ22

「「！？」」

ゴウゥーーーン、と機械音が広場全体に鳴り響き中央広場を、囲むように防火シャッターが降ろされる。
犯人達は突然の事態に動揺を見せている。

「…Aさん、上手いこと見張り倒したみたいだね」
「排煙口どうやって開いたんだろね、姿がどこにも見当たらない」
「Aさんの事だから何か姿を隠せる発明品持ってたんじゃないかな？」
「…すごいな彼女は」

感心する俺達を他所に犯人達は予測不能の事態に見張りを数名残し主犯格に詰め寄り何やら揉めているようだ。

恐らくコイツらは寄せ集めて作った即席のテロ組織といったところだろう。
信頼関係も対して出来上がっていない為か、少しの誤算でいとも容易く崩壊しかけている。

呆れるな…。

パァァーーーンッ、
「うわぁぁぉ！？」
「何だ、ぎぃゃああ！？」

犯人達や人質達の混乱が収まらぬ状況の中、防火シャッターにより封鎖された広場全体に乾いた破裂音が響き、犯人達の頭上に天井に飾られていたオブジェが落下した。

Aさんの、あまりに容赦のない攻撃に俺と安室さんも思わず呆然とする。

今のもAさんがやったのか！？

そんなに猫かぶり演技が屈辱的だったのか…(正解)

滅茶苦茶頭に来てんだな…あの人割とプライド高ぇから

「…今ので大分人数は減ったよコナン君。だが、主犯格の男はさっきのを運良く交わしたらしい」

パニック状態の状況を苦笑いで見つめる俺に安室さんは素早く拘束を解きながら声を掛けてくる。

「よし！僕達も行こう安室さん！」
「あぁ、」

俺は立ち上がり走って犯人の1人と距離を詰める。

「っ！なんだよテメェ！大人しくしてっ！？」

Aさんから貰った防犯ブザーを犯人に向けボタンを押す。
何かが弾ける音と共に犯人は地面に倒れ込む。
それに気づいた他の犯人が銃を此方に向ける。それよりも早く俺はベルトからボールを出し犯人に蹴りつける。

そして、反対の方に目を向けると安室さんが犯人を3人程既に沈めているのが視界に入る。

素手でやったのか…あの人も大概すげぇな。

「てめぇら！！いい加減にしやがれ！！」
「「！」」

男の荒い怒号の方へ顔を向けると、オブジェの下敷きの中から何とか這い出してきた犯人の1人が此方に銃を向けている。

「っ勝手な事してんじゃねぇよっ！！」

男の放った銃がすぐ横を掠める。

あれで無事だったのかコイツ。

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